くらし 「もしもに備えて安心!~災害時の食事について~」

今月の管理栄養士 尾野笑花さん

あけましておめでとうございます。お正月はおいしいごちそうを楽しめましたか?まだまだ厳しい寒さが続きますが、風邪に負けないよう栄養と休養を大切に今年も一年元気に過ごしていきましょう!
令和7年を振り返ると、7月にはカムチャツカ半島付近の地震に伴う釧路地域沿岸に津波警報が、12月には青森県東方沖での地震に伴う津波注意報および後発地震注意報が発令されました。いつ起こるか分からない災害に不安を感じた方もいたのではないかと思います。今回は災害時の食事をテーマに、もしもの備えを一緒に考えていきたいと思います。

■災害時に起こりやすい食事の問題
災害時、限られた食材の中では、炭水化物(ごはん・パン・麺類など)の摂取が増え、肉・魚類などから摂れるたんぱく質、野菜・果物類などから摂れるビタミン・ミネラル・食物繊維の不足が起こりやすくなります。そのような食事が続くと栄養バランスの乱れが生じ、感染症にかかりやすくなる、疲労感が抜けにくくなるなど、体調不良をきたすことがあります。しかし、災害時は慣れない環境や不安な状況から食欲がわかないことも予測されます。食欲がないときは、エネルギー源となる炭水化物を優先的に摂るようにしましょう。
また、ライフラインが断たれた場合、飲料水やトイレ数の不足などから水分摂取を控える傾向があります。脱水や心筋梗塞などの危険性が高まるため、我慢せず十分に水分を摂ることも大切です。

■もしもに備えよう!
大規模な災害時には食材が手に入らなくなったり、水や電気などのライフラインが止まり思うように調理ができなくなったりすることが考えられます。そのため、日ごろから調理不要な食品や長期保存ができる食品など、災害時に使える食品を備えておくことが大切になります。
備蓄量の目安としては、人数×最低3日分の備蓄が望ましいと言われています。前半でお伝えした食事の問題を防ぐためにも、栄養バランスを意識した食品を日常から用意しておくと安心です。また、少し多めに買い置きし、消費することを繰り返す「ローリングストック」という方法は、食べ慣れているものを常備することができるためおすすめです。さらに、水が止まると手を清潔にできない、食器を洗えないなどの問題も出てくるため、手指消毒用アルコールやラップ、紙皿、ポリ袋などがあると便利です。

■備蓄食材の例
·炭水化物が摂れる食品…パックご飯、アルファ化米、乾麺、春雨など
·たんぱく質が摂れる食品…魚・肉・豆類の缶詰、レトルト食品、魚肉ソーセージなど
·ビタミン・ミネラル・食物繊維が摂れる食品…乾燥野菜、乾燥わかめ、野菜ジュース、栄養補助食品、インスタントの汁物、雑穀など
◎気分転換に、心をホッとさせるためのおやつを用意しておくことも大切です!

■食事に配慮が必要な方へ
特に、食べる機能が弱くなった方や、乳幼児など食事に配慮が必要な方は、自分やご家族の方に合った食品が手に入りにくくなることが考えられます。そのため、食べづらさに配慮したおかゆなどの食品や、ミルク、レトルトの離乳食などの用意をしておくことも大切です。
この機会にぜひ、ご自宅にある食品を振り返り、自分やご家族の身を守るための備えをしてみませんか?