子育て 異国の地で学び、考える。 青少年海外研修事業

白糠町では平成9年より「ふるさと教育」に取り組み、町の歴史や産業、アイヌ文化などを学習しています。令和7年度は10月24日~30日の7日間の日程で、町内各学校の中高生がインドネシアを訪問し、交流事業・視察研修を行いました。

■令和7年度青少年海外研修事業
国際的な視野を持ち、地域や社会の課題を主体的に考え行動できる人材の育成を目的に、令和7年度青少年海外研修事業を実施しました。
本年度は、町内の中学生・高校生8人が参加し、インドネシア共和国バリ島を訪問。環境問題、少数民族文化、国際交流を主なテーマに、7日間にわたる研修を行いました。
研修は釧路空港での結団式から始まりました。初めての長距離移動や国際線搭乗に戸惑いながらも、互いに声を掛け合い、研修に臨む姿勢が見られました。
インドネシア入国後は、気候や街の雰囲気、交通事情など、日本との違いを肌で感じ、「本当に海外に来たのだ」と実感する場面も多くありました。

▼文化・少数民族を学ぶ
研修3日目は、バリ島の文化体験施設で民族衣装体験や伝統的なお供え物「チャナン」作りを行い、宗教や生活文化が日常に根付いている様子を学びました。
午後には、独自の慣習と伝統を守り続ける先住民族「バリアガ」が暮らすトゥガナン村を訪問。近代化が進むバリ島において、文化を継承し続ける人々の暮らしに触れ、生徒たちは「文化を守ることの意味」について考える貴重な機会となりました。

▼現実と向き合い、視野を広げる
研修4日目は、もう一つの重要なテーマである「環境問題」に正面から向き合いました。
訪問したスウォン地区のゴミ山では、想像を超える量の廃棄物が集積され、その中で生活し、働く人々の姿がありました。強い臭気や厳しい環境の中で働く現実を目の当たりにし、生徒たちは言葉を失いながらも、真剣な表情で説明に耳を傾けていました。
この体験は、環境問題を知識ではなく現実として捉える大きなきっかけとなりました。
一方、午後に訪問した「グリーンスクール」では、竹を中心とした校舎や堆肥化システムなど、自然と共生する先進的な教育環境に触れました。
環境問題の深刻な現実と、それに対する理想的な取り組みの両方を体験することで、生徒たちは課題を多角的に考える視点を身につけていきました。

▼国際交流で広がる世界
研修5日目には、デンパサール第9国立高等学校を訪問し、現地の生徒たちとの交流を行いました。
歓迎セレモニーでは、合唱や伝統舞踊が披露され、温かい歓迎を受けました。白糠町から参加した生徒たちも、町の紹介やアイヌ文化の踊りを披露し、言葉や文化の違いを超えた交流が生まれました。
グループ交流では、片言の英語やジェスチャーを使いながら、学校生活や文化、環境問題について意見を交わしました。

▼研修を経て
この研修を通して、生徒たちは異なる文化や価値観に触れ、自分自身の考え方を見つめ直すとともに、世界の課題を自分のこととして捉える意識を高めました。
研修で得た学びは、今後の学校生活や地域活動、そして将来へとつながっていくことでしょう。

■schedule(スケジュール)
・Day1
釧路空港で結団式。この日は、成田空港周辺のホテルに宿泊。

・Day2
インドネシアに入国

・Day3
バリ文化体験、バリ先住民族バリアガとの交流。

・Day4
ごみ最終処分場のスウォンごみ山等を視察。環境教育の最先端「グリーンスクール」を視察訪問。

・Day5
デンパサール第9国立高等学校を訪問。現地高校との交流。

・Day6
文化視察としてウブド市場、タナロット寺院を見学。出国手続き。

・Day7
ングラ・ライ空港から成田空港へ。羽田空港を経て、釧路空港へ。解団式の後、白糠町へ帰町。

○白糠高等学校1年
宍戸 裕美(ゆみ)さん
環境問題は自分にも関係があり、小さな行動でも地球を守る力になることを学びました。
また、他の文化に触れることで新しい価値観を知る大切さにも気づきました。これからも自分にできることを続けていきたいです。

○白糠学園7年
石黒 芽衣紗(めいさ)さん
環境について自分たちにできることを考え、そのままで終わるのではなく実行することが大切だと思いました。
学んだことをそのままにするのではなく、発信することの大切さも学びました。

○白糠学園8年
石川 七海(ななみ)さん
今回の研修では、日本の良さ、そしてインドネシアの良さの両方を知ることができました。
一緒に行った仲間との仲が深まり、最終日にはとても寂しく感じました。この経験をきっかけに日本以外の文化に、より興味を持ちました。

○庶路学園8年
久保田 丞(じょう)さん
今回の研修で経験したインドネシアの人達との関わりや、風習・文化を多くの人に伝えたいです。インドネシアだけではなく、多くの国の人的差別などを減らしたり、地球温暖化対策への思いを少しでも増やせるようにしたいです。

○白糠高等学校1年
中塚 龍信(りゅうしん)さん
これからは自分の文化を大切にしつつ、新しい価値観も積極的に取り入れて行きたいです。環境に負担をかけない選択を意識し、ゴミを減らす行動を日常で続けます。言葉だけに頼らず、笑顔や態度で相手に気持ちを伝えたいです。

○庶路学園8年
平間 日向(ひなた)さん
インドネシアでは日本とは違う環境や文化、食事がありました。料理のおいしさや文化の面白さを体感したり、逆に日本の裕福さを感じました。今回感じたことや思ったことを、周りの人にも共有し、考えていこうと思います。

○白糠学園8年
野澤 愛來(あいら)さん
普段の生活では触れることの少ない価値観や考え方にも出会い、多くの刺激を受けました。たくさんの場面で驚きや感動もありました。こうした体験を通して得た気づきや学びを忘れずに、今後の生活や勉強に生かしていきたいです。

○茶路中学校2年
栗山 泰地(たいち)さん
日本とインドネシアにはまだ経済的な差がありますが、人々の活気ある暮らしを見て、インドネシアのポテンシャルを感じました。
日本も「自然を生かした環境への配慮」などを見習わなければならないと思いました。