- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道白糠町
- 広報紙名 : 広報しらぬか 令和7年6月号
No.1 安全な場所
村山(むらやま)隆一(りゅういち)
1964年3月生まれ、白糠町出身。
1982年5月、釧路西部消防組合消防署に消防士として奉職。2022年4月、釧路市西消防署白糠支署長に就任。心理相談員や産業カウンセラーなどの資格を所有。
好きな食べ物はカレーライス。
前は、地域の安全・安心を守るため釧路市西消防署白糠支署に勤務していました。
4月から機構改革で「地域防災課」は「危機対策課」となりました。また、地域の防災力をさらに向上させるため、新たに私が「地域防災支援員」として着任いたしました。
今後、防災機関との調整・連携をはじめ、防災備蓄資材の維持、住民や各種団体で開催される防災活動、防災教育のお手伝いなど、幅広い分野で防災・減災に取り組みます。
地域の皆さんが、いざというときに落ち着いて安全に行動できるよう、これまでの消防経験を生かしながら、地域に根ざす防災支援活動に努めます。
今月号から「地域防災力を上げるため」にいろいろな情報を発信していきます。
■地震の備え
▼安全な場所の確保と避難準備のすすめ
大地震は、いつ・どこで発生してもおかしくありません。自宅で過ごしているときに突然強い揺れが襲った場合、自らの命を守るためには「すぐに移動できる安全な場所を確保しておくこと」がとても重要です。
●安全な場所とは?
・タンスや本棚、テレビなど倒れてくる家具がない場所
・天井から照明が落ちたり、棚などが倒れてこない場所
・ガラスの破片が飛び散る可能性が低い場所
部屋の中にある、こうした「安全空間」を確認し、家族全員で共有しておきましょう。
▼いざという時、すぐに動けるように
揺れを感じたら、すぐに「安全な場所」へ身を寄せる必要があります。地震発生直後は、数秒〜十数秒の判断が生死を分けることもあります。普段から整理整頓をしておいて「安全な場所」を確保して、そこにすぐ移動できるようにしておくことが命を守る第一歩となります。
●備えておくもの
「安全な場所」の近くには、非常用品などをあらかじめ備えておくことも大切です。
・履きやすい靴(そのまま家の外に避難するため)
・懐中電灯(停電対策)
・非常用持ち出し袋(食料・水・医薬品・携帯トイレなど)
・ヘルメットや防災ずきん(家の外に避難するときや避難場所に行くときの落下物対策)
・冬季であれば防寒着も用意
これらを手の届く位置に準備しておくことで、混乱時にも落ち着いて対応できます。
寝室には「安全な場所」に移動するまでの安全確保のためにスリッパなどの素早く履ける物(ガラス破片などから足を守る)と、懐中電灯やスマホなど少しでも光を出すもの、ホイッスル(万が一、家が倒壊したときに居場所を知らせるため)を備えておきましょう。
▼最後に
日常の中で『意識』することが、非常時に大きな安心へとつながります。ご家庭ごとに安全な場所を話し合い、今すぐ備えをはじめましょう。