くらし あしたへつながる防災知識 第53弾

■令和7年7月30日の津波警報・津波注意報について
令和7年7月30日午前8時25分頃(日本時間)、カムチャツカ半島周辺でマグニチュード8.8の地震が発生し、その津波の影響が日本中に長時間にわたって及びました。
震源地に比較的近い場所に位置する羅臼町でも潮位の変動が確認され、津波注意報・津波警報発表後は、約660名の方が避難所や高い場所、海から遠い場所に避難しました。この日は平日で多くの方が働いていましたが、学校や幼稚園は夏休み期間中だったことから、自分の命を守るためにどうするべきか自ら考えて行動した方も多かったのではないでしょうか。
また、避難先の施設職員の方や町内会の方には、避難者の受け入れ、対応などたくさんのご協力をいただきました。中には、町内会で炊き出しを行った避難所もあったようです。今回、町として見つかった課題を一つ一つ解決し、各団体との連携を密にしながら、地域の防災力を高めていきます。

▽羅臼には津波が来ない??
今回は被害の報告が無く、避難が長期化することもありませんでした。しかし、震源が日本にもっと近い場所だったり、規模の大きな地震だったら、その影響はもっと甚大なものになっていたかもしれません。
羅臼には昔から「国後島があるから津波は来ない」という考え方がありますが、必ずしもそうとは限りません。今後30年以内に発生する可能性があると公表されている「千島海溝周辺海溝型地震」では、地震発生とほぼ同時に津波がやってくると予想されています。知床半島全体が地殻変動でずれ動き、海水を押すことで海面が盛り上がり、津波となるためです。その際、第1波の高さは数10cmと予想されていますが、その威力は、大人の足元をすくい、流してしまうほどと言われています。
今後も、いつどんな災害がやってくるか分かりません。自分は大丈夫、と油断せずに、命を守る行動を取りましょう。

■羅臼町図書館で、防災に関する展示が行われました
8月20日~9月21日にかけて、防災の日(9月1日)、防災週間(8月30日~9月5日)にちなみ、防災に関する本の図書展示が行われました。
役場防災担当から防災に関するリーフレットを提供し、防災担当と図書館が連携して町民の防災意識の向上のための取り組みを行いました。
今回の展示に限らず、図書館では季節や地域の話題に合わせた展示を不定期に開催しておりますので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

■WEB版ハザードマップをご活用ください
WEB版であれば、いざという時にかさばる冊子を持っていなくても避難施設情報等を見ることができます。この機会にぜひ1度チェックしてみてください。

お問合せ先:総務課 防災担当
【電話】87-2111