- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県仙台市
- 広報紙名 : 仙台市政だより 2025年6月号
◆天体をもっと身近に―移動天文車「ベガ号」新車両をお披露目
平成5年に導入された移動天文車「ベガ号」が、老朽化に伴い新車両に更新され、4月25日にお披露目されました。
ベガ号は、天体望遠鏡を搭載した車両で、天文台に来館できない方にも広く観察体験をお届けしています。新車両は、仙台市天文台のブランドカラーである赤色を基調としており、旧車両に搭載していた「クーデ式屈折望遠鏡」を引き続き使用。新たな機能として電視観望望遠鏡を導入し、観察中の天体を車体側面に設置するスクリーンでも見ることができます。また、電視観望望遠鏡で撮影した画像は、電子データで保存ができるため、スマートフォンで見るなど天文の楽しみ方が広がります。
西公園で開催されたお披露目会では、約100人の方々が訪れ、興味深そうに車内を見学していました。ベガ号は5月から本格稼働しており、年間60回程度、市内の公園や学校などで天体観望会を開催する予定です。
◆世界に選ばれる都市の実現に向けて―市長がフランス訪問
4月14日にパリで開催された「第7回OECDチャンピオン・メイヤー・ミーティング」に出席するため、郡市長がフランスを訪問しました。この会議は、世界の都市の首長が参画し、地域における不平等・格差問題に取り組み、包摂的な経済成長を促進するために開催しているもの。今回は、全ての人が活躍できる都市の実現や都市交通のあり方といった世界的な課題について議論を行いました。本市からは、仙台らしいダイバーシティまちづくりや、英語を核とした新教科について紹介したほか、持続可能な都市交通の事例として、青葉山での自動運転EVバス(電動バス)の実証実験などの取り組みを伝えました。
また、4月15日には、フランスからのインバウンド促進に向け、フランスの旅行会社や姉妹都市であるレンヌ市の学生などとの意見交換を行いました。レンヌ大学の学生からは観光モデルコースの提案があり、フランスのワイン街道になぞらえて東北の「日本酒街道」を巡るコースや、こけしや南部鉄器など伝統工芸の工房を巡るコースなどが挙げられ、東北ならではの可能性を再確認する機会となりました。
今回の訪問により得られた成果を最大限に生かし、国内外から選ばれる都市の実現に向けた取り組みを進めていきます。
◆新緑の杜を駆け抜けて―仙台国際ハーフマラソン
5月11日、仙台国際ハーフマラソン2025が開催されました。今年は前回大会を約600人上回る1万1167人の選手がエントリー。新緑で彩られたコースを力走しました。
本大会には、国際姉妹・友好都市などからの招待選手のほかに、東京2025世界陸上代表に内定している小山直城(こやまなおき)選手や2021年東京五輪マラソン代表の鈴木亜由子(あゆこ)選手など、多くの実力者が参加しました。また、スペシャルアンバサダーとしてシドニー五輪金メダリストの高橋尚子さんが出場者にエールを送ったほか、スペシャルゲストランナーとしてアテネ五輪金メダリストの野口みずきさんが参加し、大会を大いに盛り上げました。
沿道では、仙台すずめ踊りや仙台市消防音楽隊による応援が行われたほか、観衆から途切れることのない声援が送られました。
大会の結果、エリートの部・日本陸連登録競技者の部で、男子はロロット・アンドリュー選手が1時間1分41秒、女子は鈴木亜由子選手が1時間11分で優勝。車いすの部では、男子は鈴木朋樹選手が47分10秒、女子は仲嶺(なかみね)翼選手が58分36秒で優勝しました。
◆「仙台市いじめ防止基本方針」を改定しました
市では、いじめの未然防止や早期発見、早期対応のための対策を総合的かつ効果的に推進するため、平成26年3月に「仙台市いじめ防止基本方針」を策定しています。前回の改定(平成31年4月)以降、本市のいじめ防止等対策における新たな取り組みや見直しなどがあったことから、4月1日付で基本方針を改定しました。
主な改定の内容として、いじめの早期発見や早期対応につなげられるよう、各学校から教育委員会へのいじめ事案の定期報告頻度を年4回から毎月に見直したほか、コミュニティ・スクールやICTの活用を図っていくことなどを追加しています。
今後も基本方針の下、地域や関係機関と連携し、子どもたちが健やかに成長していくことができるよう取り組んでいきます
◆50万人が来館―縄文の森広場
4月19日、縄文の森広場の来館者数が50万人を達成しました。縄文の森広場は、山田上ノ台遺跡で発見された縄文時代の集落跡を保存・活用するため、平成18年に開館した施設。遺跡や施設での体験を通して、縄文人の生活や技術を学ぶことができます。
50万人目となった向陽台小学校2年生の常松秋登(あきと)さんには、花束と施設職員手作りの縄文土器などが記念品として手渡されました。常松さんは「すごくうれしい。ちゃんとした道具もないのに、自分たちで家を建てたなんてすごい」と縄文時代の生活について話していました。