スポーツ キラリと光るかくだ星 未来の角田市を担う人を紹介

『子どもたちの未来のために』

宙(そら)まち剣士会(けんしかい)
代表 加川 光成(かがわ こうせい)さん(35歳)

宙まち剣士会は剣道歴約30年の加川光成さんが令和5年に創設しました。
きっかけは、剣道をしている教師仲間と「剣道人口を増やしたい、地域を盛り上げたい、何か面白いことをしたい」という会話でした。団体名は角田市らしく宇宙をイメージし、ロゴはロケットをモチーフにしました。昨年全国大会に出場した際に「なぜロケットなのか」と聞かれ、角田市にJAXAの施設があることを説明し、市の魅力をPRする機会にもなったと話します。
加川さんは、小学1年生から剣道を習い始め、中学、高校、大学と剣道部に所属し、日々練習を積み重ねました。中学時代は県大会優勝、高校ではインターハイ、大学では全日本学生剣道選手権大会(インカレ)にも出場するなど、剣道を軸に学生時代を過ごしました。特に中学時代の恩師との出会いで、努力すれば結果に結びつくことを学び、今の自分の原点となりました。
現在、宙まち剣士会は会員50人、指導者10人の大所帯。指導者がそれぞれの得意分野を生かし、子どもたちに合わせた指導ができることが会の強みです。また、練習の様子の動画を毎回撮影し、SNSに投稿しています。将来この動画を見て「こんなに練習を頑張っていた」と思い返してほしいと、投稿を始めました。
指導していて感じる大きなやりがいは「成長」の一言に尽きます。一気に技術が伸びる子もいて、保護者から「家でひそかに練習していた」と聞くと、剣道が生活の一部になっていることを実感し、喜びは格別だと言います。また、子どもたちの「剣道楽しい」「剣道大好き」という言葉がとてもうれしく指導の原動力になっています。
会の活動理念は「将来、自分と周りの人を幸せにするために、剣道を通して人間力を磨く」。大人になっても、自分を認めてくれる人や助けてくれる仲間を自ら作れるように人間力を磨いてほしいとの想いからです。
今後の取り組みとして、令和8年1月18日に初めて剣道大会を開催します。地元チームだけでなく県外のチームも招待するほか、地元企業と連携して角田ならではの賞品を用意するなど、剣道で地域を盛り上げたいと考えています。
今後も「子どもたちの目標をかなえることが目標」を合言葉に、子どもたちの未来を見据えた指導に力を注いでいきたいと思いを語りました。

・座右の銘「一燈照隅(いっとうしょうぐう)」
社会の片隅でも自分の場所で光を放ち、周囲を照らせる人間へと成長してほしいという思いを胸に、日々の指導に全力を注いでいます。
「家族の理解と協力があるからこそ、剣道と仕事(教師)を全力で続けられる」と家族に対する感謝も話されていました。