健康 教えてドクター!みんなの健康相談室 vol.7

Q 麻しん風しん混合ワクチン2期の接種は必要ですか。麻しん風しんに限らず予防接種は必要だと思いますが、健康被害の噂も耳にします。(40歳女性)

A 「ししど内科クリニック」院長の宍戸友明(ししどともあき)です。ワクチン接種については賛成反対さまざまな意見がありますが、ワクチンほど多くの命を救ってくれたものはありません。3億人もの命を奪った天然痘は根絶され、ジフテリアや破傷風、ポリオも恐れずによくなりました。私たちを守ってくれるワクチンのありがたさは、親の愛情と同じでなかなか気づかないものです。ワクチンは人類史上、最も成功した予防医学の手段であり、未来への贈り物と考えていいのではないかと思います。
さて、麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の第2期接種率が下がっており、大変心配しています。MRワクチンは定期接種として2回行います。(第1期:1歳から2歳の誕生日の前日まで、第2期:小学校入学前の1年間(5~7歳未満))日本は平成27年に麻しん排除を認定されましたが、その後は訪日客の増加により再流行の危険性が高まっています。麻しんは新型コロナ以上に感染力が強く、肺炎や脳炎などの合併症、死亡例もあります。さらに数年~数十年後に亜急性硬化性全脳炎(SSPE)を発症することがあり、非常に恐ろしい病気です。風しんは妊婦が感染すると胎児に先天性風しん症候群(心疾患・難聴・白内障など)を起こすことがあり、注意が必要です。
副反応としてMRワクチンは、発熱、発疹、鼻水、咳、注射部位の赤みや腫れがよく見られます。まれにアナフィラキシーなども報告されているため、不安に思うことも確かです。ただ、ワクチンは卵そのものを使っていないため、卵アレルギーによる反応の心配はほとんどありません。MRワクチンを接種すると約95%の人が免疫を獲得できます。子どもの命を守り、次の世代を守るためにも、定められた時期に必ず接種することを強くお勧めします。また、子宮頸がんワクチンなど若い人の癌を予防するワクチンもあります。副反応だけではなく防げる病気のことも考え、子どもたちの笑顔を守りましょう。