- 発行日 :
- 自治体名 : 秋田県大仙市
- 広報紙名 : 広報だいせん「だいせん日和」 2025年12月号
雪が降り、冬めく秋田。冬の訪れとともに、ふるさとの川へ今年もサケが帰ってきました。母なる川・玉川で、命の循環が静かに始まっています
花館を流れる玉川には毎年サケが遡上(そじょう)。そのサケを捕獲し、採卵・受精して育てた稚魚を放流する「ふ化放流事業」が130年前から続けられています。河口から68キロもの内陸で行われるのは全国でも珍しく、川幅127メートルにわたって仕掛けられる捕獲装置「ウライ」は国内最大級。川霧が立ち上る早朝、水温一桁の冷たい川に入り、漁業組合員が捕獲作業に当たります(表紙)
放流後、海を旅して成長し、3〜5年で玉川に帰ってくるサケ。最後の力を振り絞り、次の命をつなぎます。命の循環が繰り広げられるふるさとの川を守り、次代へつなぐことは、今を生きる私たちに託された大切な役目ー。傷だらけで川を遡のぼるサケの姿に、改めてそう感じた冬の朝でした。(け)
