くらし 町長室から

町長 佐藤英司

昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、猛暑続きの今年の夏はいつまで続くのかと思っていましたが、9月に入ってもその傾向が続いたものの、半ば過ぎの彼岸の頃には、やや気温も落ち着いてくれました。その頃、稲の刈り取り時期に入ると、今度は好天と雨天が交錯して推移し、一挙に進まなかったものの、まずまずのペースで刈り取りが進んだものと思います。今年から農水省は、作況指数の発表をしなくなって、それに代わって、山形県が9月上旬に県内の状況として「平年並み」を公表しました。稲の刈り取りはほぼ終了したこの時期ですが、その収量や品質については、まだ全体的な集約はできておりません。10月中旬時点では、JA金山へのコメの集荷状況は昨年よりは若干下回り、一等米比率も昨年を若干下回るものの、95%を維持するなど、まずまずの状況となっています。これは、生産者皆さんが肥培管理に努めた結果によるものだと思います。一方で、今年産米の買い入れ価格が一気に上昇したことは、生産者農家の皆さんの所得アップに直結するという嬉しいことでもあります。これほどの価格上昇幅はこれまでにないレベルです。片や、それがコメの販売価格の高止まりとなって、消費者のコメ離れを加速させないかという危惧もあります。これまでも米の消費量は年々減ってきている中で、それに拍車をかけるのではとの懸念があります。さらに、来年産以降の価格は今年産の価格が維持されるかは不透明であり、もろ手を上げて喜べないところもあります。米をめぐる諸問題からはこれからも目が離せません。