くらし 〔特集2〕今、救急医療が危ない!〜救急車の適切な利用にご協力ください〜

■救急出動件数が増加!
突然発生する病気やけがに対し、迅速な処置を行ってくれる救急医療。一方、軽症にもかかわらず救急医療を利用する人が多いことで、今、救急医療の現場がひっ迫しているのをご存じですか?
本市の救急出動件数は年々増え、直近3年間は過去最高値を更新し続けています。内訳を見ると、入院を必要としない「軽症」が50%以上を占めています。このような患者の増加によって救急現場の負担が増し、救急医療を必要とする患者への対応が困難となったり、搬送先がなかなか決まらなかったりする事案が実際に起きています。
医療現場では限られたスタッフが日々懸命に対応しているものの、限界があります。必要な時に必要な人が救急医療を受けられるように、私たち一人ひとりが、救急車や救急外来を適切に利用しましょう。

救急出動件数の推移

出典:2024年消防概況(郡山地方広域消防組合管内)

程度別搬送人員・割合グラフ(2024年)

○緊急性が低いとみなされる主な症例
・微熱のみ(37.4℃以下)
・虫に刺されたり、かまれたりした部分が赤くなり、痛いのみで、全身のショック症状(じんましんなど)が見られない
・打撲のみ
・慢性的または数日前からの歯痛・腰痛
・便秘のみ
・何日も症状が続いていて、特に悪化したわけではない
・何となく体調が悪い、頭が重い、イライラするといった症状のみ

■医療現場の声
郡山市第二次救急病院協議会 会長 渡辺 直彦 さん
救急医療は、いざというときに安心して医療を受けられるよう役割分担しています。比較的軽いけがや発熱、腹痛などは、休日・夜間急病センターや休日当番医、または翌日の日中にかかりつけ医を受診してください。意識障害、胸の強い痛み、呼吸困難、激しい頭痛や出血などは、迷わず119番通報してください。
病院は患者さんのニーズに応えたいですが、限られたスタッフで対応せざるを得ません。そのため、軽症の方が救急医療を受診されると、真に緊急で治療が必要な患者さんの処置が遅れてしまいます。
市民の皆さん一人ひとりの冷静な判断と適正な受診行動が、救える命を守ることにつながります。定期的に健診を受けるなど、日頃から健康管理を心掛け、不安や悩みを一人で抱え込まず、かかりつけ医への相談や、福祉・子育て・介護などの各種相談窓口をご利用ください。

■私たちにできること
〔1〕通常の診療時間内に受診!
症状が重くなる前に、通常の診療時間内に受診をすることが、救急外来や救急車の利用を減らすことにつながります。
また、流行している感染症や予防接種の情報を入手するなど、早めの対策に取り組みましょう。

〔2〕休日・夜間は急病センターなどを受診!
緊急時、比較的症状が軽い場合は、休日・夜間急病センターや休日当番医をご利用ください。[関連本紙29ページ]
〔休日・夜間急病センター〕
日時:
毎夜間(内科・小児科)…19:00~22:00 ※1/1(祝)を除く
日曜日、祝日(内科・小児科・歯科)…9:00~17:00
場所:上亀田1-1
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〔3〕救急電話相談を活用!
救急医療を利用するか迷った時は、まずは救急電話相談を利用しましょう。看護師などの専門家からアドバイスを受けることができます。
お子さんの病気が疑われる時は、日本小児科医会のウェブサイト「こどもの救急」もご利用ください。症状別に救急車を呼ぶべきかどうかのアドバイスが得られます。

■病院に行く? 救急車を呼ぶ? 迷ったら救急電話相談
・15歳~高齢者の方
毎日24時間受付
【電話】#7119
・15歳未満の方
毎日18:00~翌8:00受付
【電話】#8000

■知っ得! 健康づくりアドバイス「運動習慣で風邪をひかない体づくり!」
一日合計60分(高齢者は40分)の運動習慣で、風邪などの体調不良を予防しましょう!
・階段で上り下り
・部屋の掃除や洗車も運動
・近場なら車よりウォーキング
・寝る前にほんの少しのストレッチ

問合せ:健康政策課
【電話】924-3020