くらし [特集2]ご存知ですか?頼れる地域の伴走者ー民生委員・児童委員ー

「民生委員・児童委員」は、すべての市民が安心して生活できるよう、地域を見守るとともに、地域における福祉活動を支援する担い手として、重要な役割を担っています。
福祉等の専門職ではなく、自身の仕事や子育て、介護などの経験を生かして活動しています。
制度ができてから100年余り。時代の変化に伴い、相談内容も多様化してきましたが、いつの時代も「地域の身近な相談相手」として市民に寄り添い、その声に耳を傾け、必要に応じて専門機関や行政サービスにつなげ、地域福祉の増進に貢献してきました。
その活動は地域の特色によって異なり多岐にわたりますが「つなぐ」「見守る」「支える」ことが根幹にあります。これらの活動を通じて地域との信頼関係を築き、そのつながりを深めながら、それぞれの地域に一つの大きな輪を作ってきました。
これからも地域の伴走者として、誰もが安心して暮らせるまちを目指し、「民生委員・児童委員」の方たちの活動は続いていきます。

Q.民生委員・児童委員とは
A.地域を見守り、地域住民の立場にたって相談に応じる、「地域の身近な相談相手」です。

Q.主任児童委員とは
A.子どもや子育てに関することを専門に担当する児童委員が主任児童委員です。

〔支える〕
・自治会や学校などと密接に連携し、地域全体での支えあいの体制を築いています。
・お住まいの地域の民生委員は、お近くの支所または地区保健福祉センターでご案内します。
〔見守る〕
・高齢者や障がい者、子育て世帯など支援が必要な方々を定期的に訪問し、見守る活動を行っています。
・安心して生活できるまちを目指し、地域を見回っています。
〔つなぐ〕
・生活の中での困りごとに耳を傾けます。
・相談内容に応じ、専門の窓口におつなぎします。
・子育てサロンやシルバーリハビリ体操などに企画・参加し、住民同士がつながるお手伝いをします。

■第一線で活躍する民生委員・児童委員の思い インタビュー
◇私の生きがい
いわき市民生・児童委員協議会
会長 篠原(しのはら)清美(きよみ)さん
私たちは「身近な相談相手であり、つなぎ役」。地域で孤立しがちな人を必要な支援へつなぐことが第一の役割だと感じています。
サラリーマンだった51歳の時から27年続けてきましたが、当時は福祉に詳しいわけではありませんでした。大変という気持ちよりも「助かった」「相談してよかった」という声をもらったときの嬉しさが大きく、まさに生きがいと感じています。

◇今度は恩返しを
主任児童委員
渡邉(わたなべ)幸子(ゆきこ)さん
自分が子育て中に地域の方に声をかけてもらい、大変助けられた経験があり、今度は自分が恩返しする番という気持ちで、子育てサロンなどを中心に相談活動を行っています。
主任児童委員になる前は「私で大丈夫かな」と不安もありましたが、相談してくれた方が晴れやかな表情で帰っていくのを見るのが嬉しいです。地域の悩みゼロを目指してこれからも続けていきたいです。

◇地域のために
民生委員・児童委員
片寄(かたよせ)幸(みゆき)さん
元々自治会活動などに参加していたため、地域に顔見知りの方も多く、活動もしやすいと感じています。
具体的な相談よりも「相手の話をよく聞く」ことが大切だと思って活動しています。担当地区には高齢単身世帯も多く、社会福祉協議会と協力して買い物支援のサポートなども行っています。仕事の合間を縫っての活動ですが「地域のために」という思いで日々活動しています。

■孤独や孤立を防ぐ!
いわき市長 内田広之
高齢化が進み、一人暮らしの高齢者が増えています。また、経済的支援が必要な世帯や、障がいがあり福祉的支援を必要とされる方もおられます。こうした皆様を、地域の支援者や行政窓口につなぎ、人々の「孤独・孤立」を防いでいるのが民生委員・児童委員です。
現在、民生委員・児童委員は、市内に計632名(令和7年4月現在)おられ、無報酬でご尽力をいただいております。最近、民生委員・児童委員に就任いただく方を探すのが、年々、難しくなっているとの声も聞きます。人は誰でも、いずれ支援が必要になる可能性があります。家族や自分自身のためにも、しっかり存続すべき重要な制度であり、民生委員・児童委員の活動に、ご理解を宜しくお願いします。

■一緒に活動しませんか?
「人と関わることが好き」「地域のために何かしたい」「子育てや介護の経験を生かしたい」という方。一歩踏み込んで、私たちと一緒に活動しませんか?
特別な知識や資格は不要です。働きながら活動する方も増えています!興味を持っていただけた方は保健福祉課にお問い合わせください。

お問い合わせ先:保健福祉課
【電話】22-7451