- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県須賀川市
- 広報紙名 : 広報すかがわ 2025年12月号
須賀川アルバム-昭和の記録写真から-
須賀川麺の乾燥場(昭和40年代)
写真は、市内にあった「須賀川麺」の乾燥場です。風通しを良くするために、窓や玄関には竹格子が取り付けられています。
「須賀川麺」は、享保元(1716)年に安積屋長蔵(あさかやちょうぞう)が下の川の水車を利用して製粉を始め、うどんに加工したのが始まりと伝えられ、明治時代以降、本格的に生産されるようになりました。
大正14年、当時の須賀川町には製麺所が27軒あり、年間の生産量は約1900トンに及びました。しかし、第二次世界大戦中の企業統制により、転業や廃業を余儀なくされ、戦後は製麺所が8軒のみとなりました。
写真が撮影された昭和40年代には、冬になると各製麺所がこのような乾燥場で作業に精を出していたことが想像されます。現在では、市内で乾麺を製造する事業所は僅かとなり、懐かしい風景となっています。
→博物館
【電話】75-3239
