くらし Q(キュー)ちゃんの、つぼくら先生! 放射線のこと教えてコーナー

Qちゃん:市内に住む小学生
つぼくら先生:相馬中央病院医師 福島医大主任教授

■食品の自然放射性物質って?
Qちゃん:先生、僕たちの周りには、もともと放射性物質があったっていうけど、食品の中にも含まれているの?

つぼくら先生:食品の中にはいろいろな自然の放射性物質が含まれていて、そこから年間0.4ミリシーベルト分の放射線を受けているんだ。それが原発事故後は、飛散した放射性物質により、年間0.003~0.02ミリシーベルト分増えたことが、厚生労働省などの調査で報告されているよ。

Qちゃん:それじゃあ、地元でとれたものを食べ続けると危ないのかな?

つぼくら先生:増加した量は、今まで摂取していた量の130分の1~20分の1くらいで、原発事故後大幅に増えているわけではないよ。仮に増加分の最大値の年間0.02ミリシーベルト分を80年間取り続けたとしても、1.6ミリシーベルトにしかならないんだ。

Qちゃん:それって体に影響は出ないの?

つぼくら先生:影響はないね。もともと受けてきた自然の放射性物質からの放射線は毎年2.1ミリシーベルトぐらいあるし、それは場所によっても差があるんだ。体に影響が出る可能性があるのは、100ミリシーベルト以上といわれていて、その値よりも十分に低いから心配はいらないよ。

Qちゃん:あんまり心配する必要はないくらいの数値なら、いろいろ測ったり、注意したりしなくてもいいのかな?

つぼくら先生:放射性物質に対する誤解から、福島県産の食品を敬遠している人がいるかもしれないし、これからも食品の放射線量を測定したりして、放射性物質の影響はないことを証明することが大事だね。

Qちゃん:身の回りの放射線や食品の放射性物質を測定するよう、みんなに勧めてみるよ。先生、ありがとう。

出典:食品安全委員会「食べ物と放射性物質のはなし」

◇今回Qちゃんが分かったこと
・原発事故以前から、食品にも放射性物質が含まれていて、食事で摂取していたこと。
・原発事故後に増えた食品からの被ばく量は、最大で年間で0.02ミリシーベルトであり、福島県産の食品を摂取しても影響はないといえること。

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