健康 院長先生の診察室から第47回

■公立藤田総合病院院長 近藤祐一郎先生
今年は、観測史上最も暑い夏でした。気温上昇により西日本で発生していた重症熱性血小板減少症(SFTS)が、東日本でも報告されています。ウイルスを持ったマダニに咬まれて感染し、発熱や消化器症状を呈し、重症例では出血傾向や意識障害を伴い死亡する場合もあります。今年7月までに全国で120例が報告され、ウイルスを持ったペットからの感染が多く報告されています。野外活動後は、マダニにかまれていないか確認してください。マダニがついていたら、無理に引っ張らず、皮膚科などで頭部が残らないように除去してもらってください。かまれた後、2~3週間は体調に気をつけ、発熱などの症状があれば、医療機関を受診しましょう。