- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県昭和村
- 広報紙名 : 広報しょうわ 令和7年12月号
菅家 博昭(大岐)
◆多年草の植え替え
宮城県丸森町のはるはなファームから2024年11月4日購入、岩下のカスミソウ栽培した圃場に株引き抜いた跡に定植、露地草花類、耐寒多年草17点。各6株ほど。アムソニア(丁字草)タベルナエモンタナ、フブリヒティ、ブルーアイス、ストームクラウド。ヘレニウム サヒンズアーリーフラワラー、ホットラーバ、ロイスターウイング。トウテイラン。ノコンギク清澄白山菊、アスタージンダイ。ユーパトリウムファントム、マスク。バーノニア(ベルノニア)サマーズスワンソング。ヒメヒマワリ バーニングハーツ。アメジストセージ。ミューレンベルギア カピラリス、ミューレンベルギア レバコニー アンドーンテッド。
2025年、今年の雪どけ後、野ネズミ食害がないかどうか?きちんと越冬できたかを調査。夏秋に無農薬管理(何もしない)で生育を観察し、開花を見て、出荷をした。出荷先は9月からは毎週金曜に納品している都内大田市場花き部の仲卸中央花き。店頭でナチュラルセレクションとして販売し購買者(生花店)の意見を聞いてもらっている。
そして7月から10月は、都内の青山フラワーマーケットの飯田橋店、調布店、御茶ノ水店、品川店、大井町店の5店舗に週1回アソート(10品目ほどをエルフバケット)納品し、意見を聞いている。
11月17日午後、来年のため、試作117品目と他のなかから4品目をほりあげて、別の場所に植えた。植えた場所は、今年カスミソウを栽培した圃場。収穫後、株を引き抜き圃場外に搬出し、ビニルマルチそのまま、株のあった穴に多年草を植える。施肥はしない。来年、再来年の2回、収穫したら、2028年はカスミソウ栽培に戻る。無肥料の輪作体系で、資材節約栽培である。パイプハウスは建てるが、屋根ビニルは被覆せずスソに防虫ネットを巻いて防風対策とし、倒伏防止のフラワーネットは張らない。
今回、植えたのはノコンギクの仲間の清澄白山菊。大岐の山野に自生しているヨメナ、ユウガギク等も種子採取し蒔き、畑で栽培しているが、園芸種の清澄白山菊は今年10月末に中央花きに出荷し即・完売した。秋の風情が感じられる野菊である。
そしてキク科のへレニウム。アメリカ原産、和名はだんごぎく。40年前に大岐で昭和花き研究会が設立されたとき(2014年解散)、境ノ沢の寄金とみ子さんが栽培出荷していた品目がへレニウム。ご主人の勉さんの湖南町の実家の庭にあったものを増やした。オレンジと黄色がある。
昭和花き研究会を解散し農協部会に入った際、露地草花生産に取り組むこととし、真っ先にこのへレニウムの根を譲ってもらい、我が家の境ノ沢圃場に植えた。しかし葉に病気がでやすい品種であったので、それから10品種以上、へレニウムを試作し、病気にならない品種を見つけ出すことができた。
そのひとつ、今回植え替えたサヒンズ・アーリーフラワーである。オレンジ色の花。それとは別に名古屋の福花園種苗からオランダから輸入してもらった黄色のカップファープルーデルも、今回、植え替えた。キク類は冬至芽で増やすことができるため、晩秋に作業を行った。
新潟県飯山市の大規模露地生産の篤農家 梨元茂さん(東京大学農学部出身)はドイツの種苗会社からへレニウム種子の多品種を輸入し、栽培。現在、栽培しやすいものを選定している。2023年秋に訪問し、それらをみせていただいている。私の選んだものとは別の品種群である。
2015年から露地草花は多年草(宿根草)300品種ほどを5株から10株栽培し無農薬で栽培可能な品種を選定している。
