- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県楢葉町
- 広報紙名 : 広報ならは 第669号 令和7年10月号
『お薬の相談、誰にしていますか?~かかりつけ薬剤師のすゝめ~』
10月17日は、「薬祖新祭(やくそしんさい)の日」です。薬の恵みに感謝し、人々の健康を願う日とされています。薬の神様に祈りを捧げるこの行事は、薬が私たちの命と暮らしを支えてきたことを思い起こさせてくれます。
◆薬の恵みと「飲み過ぎ」の課題
薬は長い歴史の中で、私たちの暮らしを守り続けてきた大切な存在です。
一方で、現代社会では、薬の飲み過ぎ(ポリファーマシー)が問題となっています。複数の病気で多くの薬を飲むと、副作用が出たり、薬どうしの相性で体調を崩すことがあります。
一般的に、6種類以上のお薬をもらっている高齢者では、副作用を起こす人が増えることがわかっています。

◆皆さんは何種類のお薬を飲んでいますか
皆さんが何種類くらいのお薬を飲んでいるのか、可能な限り最新のデータをお伝えします。
令和7年5月の1か月間に受け取った薬の種類を、保険証の種類ごとでグラフにまとめました(KDBシステムより抽出)。
副作用を起こしやすくなると言われている6種類以上のお薬を貰っている方は、国保で3割、後期高齢で5割以上に達することが判りました。
もちろん、治療の必要から、何種類ものお薬を飲んでいる方もいますが、もしかしたら必要以上にお薬を貰っている方が含まれているかもしれません。

◆あなたの「かかりつけ薬剤師」は誰ですか?
薬は多ければよいというものではなく、身体に合った適切な量を正しく使うことが大切です。
そこで頼りになるのが「かかりつけ薬剤師」です。かかりつけ薬剤師は、薬の専門家として日頃から患者さん一人ひとりの薬を把握し、重複や飲み合わせのチェックをしてくれます。飲みにくい薬や市販薬・サプリメントのことも気軽に相談でき、安心して治療を続けるための心強い味方です。
本来は病気を治すためのお薬ですが、相性の良くないお薬を飲み合わせてしまったばかりに、かえって体調を崩してしまう場合もあります。市販薬や健康食品の中にも、飲む際には注意が必要なものもあります。
お薬のことで気になることがあれば、薬剤師さんに尋ねてみましょう。
