文化 潮来市の誇れる文化 第151回

■大生古墳群の古墳たち
潮来市大生地区にある大生古墳群は、茨城県内でも規模が大きく、大生西古墳群・大生東古墳群・大賀古墳群・釜谷古墳群・水原古墳群に分けられます。このうち大生西古墳群は子子舞塚古墳・鹿見塚古墳といった、大きな前方後円墳が水郷県民の森の中にあるため、見学もしやすく、親しみが感じられるでしょう。
さて今回は、少し分かりにくい場所にある古墳を紹介します。
古墳群内で最大規模の方墳(四角形の古墳)は、再利用され、現在では大生殿神社となっています。ときどき大生神社と間違えて訪問する方もいますので、見学の際はご注意ください。神社の石碑によりますと、江戸時代初期にこの地で善政を敷いた殿様が、大坂冬の陣に出陣する途中で病死したため、方墳の頂上に石碑を建て、その遺訓を守り、殿様を祀ることになったそうです。遺訓により、近隣からの信仰を集め、関係者が代々管理し続けてきたため、方墳の形を現在も維持し続けています。参拝かたがた、方墳の形状や規模を見学できます。
大生東古墳群の私有地には、規模の大きな上円下方墳(上部が丸く下部が四角形の古墳)があります。大生の古墳群における上円下方墳は、この古墳だけだと私は思っています。現在は鬱蒼とした藪になっていて、自生する大木のためか、上円部には損傷が目立ちます。下方部も、残念ながら一部が耕作地として耕されています。
その他にも、千年以上の年月で木々の根や人の手などで侵食されつつ形状を変えようとしている古墳があります。市民の関心と力があれば、潮来市の貴重な文化財を後世に残していける原動力になるのではないかと思います。
潮来市文化財保存審議会 久保 隆

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