文化 『ARCUS』現在のアート・芸術文化を守谷から。

■Avenues for Daring:ボストンでの国際会議
去る3月にボストンで開催されたトランスカルチュラル・エクスチェンジ国際会議にアーカスが招かれ、プレゼンターとして出席しました!
「International Conference on Opportunities in the Arts:Avenues for Daring」と題した会議では、ウクライナやレバノン、ベラルーシ、アルメニアなど、約35カ国・地域からアーティストを支援する団体やアーティスト約500組が参加し、戦争や気候変動、ソーシャルジャスティス(社会的正義)といった、この危機的な時代の課題やその解決法について対話を重ねました。専制政治や紛争などで、危険にさらされているアーティストの救済措置や、検閲から表現の自由を守るための支援ネットワークの確保、異性愛は他の生物にとって当たり前ではないという考えのクィア・エコロジーと菌類を結びつけるアートの実践といった、多岐に渡るプレゼンテーションとディスカッションの数々であっという間の3日間でした。
中でも印象に残ったのが、ロシアの国境から約30kmしか離れていないウクライナの都市、ハルキウにあるシェルターとして活用されている現代美術館で昨年開催した展覧会、「Sense of Safety」の話でした。Sense of Safety(安心感)とは、この時代にとってどういう意味を持つのか。戦争だけでなく、災害や社会格差によって個々が感じるSense of Safetyは常に変わり、そこにどうアートが関わっていくか、この3日間の会議を通じて考えさせられました。
会議のタイトル、「Avenues for Daring」とは恐れずに進むための道という意味であり、アーカスがこれからも、アートとアーティストのためにその道を整備し照らし続けられるよう、ここ守谷で頑張っていきたいと思います。
恩田真樹子(おんだまきこ)(アーカスプロジェクト プログラム・ディレクター)

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