- 発行日 :
- 自治体名 : 茨城県行方市
- 広報紙名 : 市報なめがた No.244(令和7年12月号)
風土記の郷「なめがた」9
~霞たなびく香澄里(かすみのさと)~
常陸国風土記に「郡(役所)の南、二十里に香澄里があった。古くからのいい伝えでは、大足日子天皇(おおたらしひこのすめらみこと)(景行(けいこう)天王)が下総国印波(しもつふさのくにいんなみ)の鳥見(とみ)の丘から香取の海を遥望(ようぼう)した際、東方を見ながら『海には青く美しい波が漂い陸には霞がたなびいているが、私にはその中に国が見える』と、お供の者に仰せられたことから霞郷(かすみのさと)と言った。里の東は山で社(やしろ)があり、榎(えのき)・槻(つき)・椿(つばき)・椎(しい)・竹(たけ)・箭(やだけ)・麦門冬(かますげ)などが度々採れた(一部省略)。」と記されています。香澄里は、現在の行方市富田から潮来市永山、牛堀にかけての高台と推定(諸説有)されており、霞ケ浦の名称の元になりました。また、社(やしろ)は永山の日吉山王(ひよしさんのう)神社と推定されています。
※常陸国風土記(1992常陽藝文センター)、常陸国風土記(2005講談社学術文庫秋本吉徳著)、鹿行の文化財第53号(2023鹿行地方文化研究会)を参考にしています。
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