文化 那須与一伝承館通信 第94回

■練習機プロペラ
今回ご紹介するのは、那須神社に伝来している木製の練習機プロペラです。法量は、羽の全長は274.5センチメートル、羽の最大幅は28.0センチメートルで、外筒(飛行機に取り付ける真ん中の丸い部分の外側)の直径は20.5センチメートルです。在郷軍人会(ざいごうぐんじんかい)那須郡連合会会長で陸軍工兵中尉の平山助右衛門(すけえもん)と那須神社氏子の森木豊が、霞ヶ浦海軍航空隊から払い下げられたプロペラを昭和5年(1930)に那須神社に奉納しました。
那須神社の西側には、かつて陸軍の飛行場(金丸原飛行場)がありました。このプロペラは、金丸原飛行場を利用する訓練生や出撃する兵隊の武運長久(ぶうんちょうきゅう)を祈願して奉納されたものと考えられます。
今回ご紹介したプロペラは、隣接する那須与一伝承館で保管しております。本年7月から開催する「アジア・太平洋戦争終戦80年記念展示会」で展示する予定ですので、この機会にぜひご覧ください。

問合せ:那須与一伝承館
【電話】0287-20-0220