- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県野木町
- 広報紙名 : 広報のぎ 2025年9月号
野木町長 真瀬宏子
■利他について
この頃いろいろな場面で、○○ファーストという言葉が人々の心に訴えかける大きな力を発揮しているように思います。しかし、お互いに自分の地域や領域ファーストを言い合って、お互いに温かい思いやりのある社会を築けるのか?と考えてしまいます。
日本には古くから特に仏教においても「利他」の精神や考え方があったと思います。簡単に言えば、誰かのために見返りを求めない行動や考え方が市井の中や文化の基にあったと思います。この利他の精神を基本にして町政を進めたいと自分に言い聞かせてまいりましたが、町民のボランティアの皆様の活動を目の当たりにしますと、却って皆様からそれを教えていただく結果となっております。協働作業で進めることがどんなに素晴らしいかを教えていただいております。もちろん町民ファーストはすべての前提であっても、そこに「利他」の精神が自然に働いているのが野木町の良いところであると思っています。
それはなぜかと申しますと、これまで政策の推進に当たっては、職員はもとより町民の皆様との協働の基に成り立ち、花開いた事業も多くあることに気が付くこの頃です。多くのボランティアの皆様が必ず一役買ってくださり、各イベントや施策の推進に力を発揮してくださっています。ひまわりフェスも、たくさんのご協力によって見事に終了いたしました。多くの方々の「利他」の精神で成り立った事と、心よりの感謝を申し上げます。この辺のエネルギーが野木町の発展の原動力であると思っております。
長年にわたって誰もいない早朝に路上のごみを拾ってくださっている方々もおられます。この場を借りまして深く御礼申し上げます。そして、その他色々なことを「利他」の精神で行ってくださっている全ての皆様に、心より感謝御礼申し上げます。