くらし 鳥獣対応のすすめ No.10

◆ニホンジカについて
那須岳周辺に生息していたニホンジカが八溝山周辺でも生息が確認されるようになりました。伊王野地区でもシカの痕跡が確認されています。

◇生態
・オスだけが枝角を持ち、1歳で1尖(せん)、2歳以上からは枝角の又(また)が増えていきます。
・草食性で季節に応じて草本類、ササ類、樹皮など幅広く食べます。
・5月〜7月上旬に出産期となり1頭を出産します。また、満1歳の秋から妊娠が可能です。
・主に明け方と夕暮れの時間帯に活動します。警戒心の高い個体は人を避けて、夜間に行動します。

◇被害について
・林業被害 ヒノキなどの樹皮や植栽木の食害が発生することにより伐採後の更新が困難な森林の発生や、木材の材質劣化などの被害が発生します。また、シカによる森林被害が進むことで森林がもつ保水機能が破壊され、土砂災害を引き起こす原因にもなります。
・農業および生活被害 本来の生息域ではない市街地に出没する『アーバンディア』が発生しており、農作物の被害やシカと車両の事故が増加しています。
・生態系への影響 シカが増え、シカが好む植物のみを食べた結果、生態系に大きな影響を与えることになります。シカが好まない植物が増え、地域特有の自然が破壊されることにより、多くの生き物が住みにくい環境になります。

◇シカ対策をしていくために
一人が防除対策を行っても近隣に被害が移ることに留まり大きな効果は得られません。地域ぐるみの防除対策が必要になります。人口が少なくなっている現代では、守りたい場所を集落単位で決めて、計画的に対策を進めていくことが重要です。

問合せ:農林振興課畜産係
【電話】72-6911