- 発行日 :
- 自治体名 : 群馬県千代田町
- 広報紙名 : 広報ちよだ 2025年6月号
■サッカー2級審判員
◇大好きなサッカーをいくつになっても続けたい
荒井稔さん(下中森・62歳)
中学時代に部活動でサッカーと出会って以来、荒井稔さんはその情熱を絶え間なく注いできました。中学生の頃には邑楽郡の大会で優勝し、県大会に出場。高校、大学、さらには社会人となってからも、選手として活躍を続け、平成2年から千代田町の少年サッカーの指導者としても貢献するようになりました。
指導を始めた当初、「もっと正しく、もっとフェアに子どもたちのプレーを支えたい」という思いを抱き、荒井さんは4級審判員資格を取得することを決意。審判としての知識と視点を持つことで、選手としてだけではなく指導者としての視野も広がったと言います。
平成8年、全国スポレクぐんま96の開催をきっかけに、荒井さんは3級審判員に挑戦し、厳しい試験を乗り越えて無事に合格。大規模な大会で審判を務めるのは初めてで、緊張感が高まる中、試合が始まると無我夢中になり達成感を味わいました。この経験は審判員としての成長を促し、大きな学びと自信になりました。そして、公式試合での審判としての実績を積み重ね、県審判委員会の推薦を受けた荒井さんは、平成21年に念願の2級審判員審査に挑戦。体力テストとして、12分間で規定の距離(2,600m)以上を走るクーパー走、最新の「サッカー競技規則」に関する知識を問う筆記試験、実際の試合を担当して審判技術や判断力を問う実技評価など、数々の試験をくぐり抜け、無事に合格しました。現在でも審判員として現場で笛を吹き続けフェアプレーの普及に尽力しています。
荒井さんは35年以上に渡り、千代田町のサッカー少年にサッカーの楽しさを伝えています。それと同時に、誰にでも「挨拶」ができるなど、人として、選手として信頼されることの大切さも伝えています。現在では、町で少年サッカーの指導にあたるコーチの中にも、荒井さんの教え子が数多く活躍しています。荒井さんは「サッカーを通じて、人と人との繋がりが広がっていくのを感じると長年やってきて良かったなと思います。いくつになるまでできるか分からないけれど、できる限り続けていきたい」と笑顔で話しました。