文化 史跡・文化財を訪ねる(12)

■飯能市指定天然記念物 竹寺のコウヤマキ
竹寺(南704)は、「医王山薬寿院八王寺(いおうざんやくじゅいんはちおうじ)」が正式名称で、行基菩薩(ぎょうきぼさつ)開基の千余年の歴史を持つ寺です。
この寺の本坊前の庭に、古い歴史を物語るかのように大きなコウヤマキ(高野槙)が生育しています。
深緑色の葉が集まって形づくられている細長い卵形の樹冠が特徴的なこのコウヤマキは、目通りの幹周り3・9m、根回り7・6m、樹高26m余りに達しています。
一説では、江戸城を築城した太田道灌(おおたどうかん)が植えたと伝えられることから、「道灌槙(どうかんまき)」の名が残されています。
コウヤマキは日本の固有種で、一属一種の貴重な植物です。枝に長枝と短枝があり、長枝の節部の回りに多数輪生(りんせい)する短枝の先に線状の葉が付きます。傘の骨を開きかけて逆さにしたような形状は、葉が密生しているように見えます。同じ株に雌花と雄花をつける雌雄同株(しゆうどうしゅ)で、花は3〜4月に咲き、翌年秋には松ぼっくりのような円筒状のやや大型の毬果(きゅうか)をつけます。
場所:竹寺のコウヤマキ 医王山薬寿院八王寺(南704)

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