くらし Happiness Letter(コウノトリ便り) 第7回

■待望のコウノトリのヒナが誕生

3月4日から13日にかけて、天空の里で飼育している花が5つの卵を産みましたが、残念ながら無精卵であったため、多摩動物公園から3つの有精卵を提供いただき、空と花が温めていたところ、3月29日に待望のヒナが2羽誕生しました。令和3年10月の飼育以来、天空の里では初めてとなるヒナの誕生で、大変嬉しいニュースとなりました。
今月のコウノトリ便りでは、一般的なコウノトリの繁殖の流れについてご紹介します。
コウノトリの繁殖シーズンは2月から5月とされ、交尾行動が始まる前には、クラッタリングと呼ばれる求愛や羽繕いの行動が増え始めます。繁殖期に入ると木の上や電柱などの高い場所に枝や枯草を運び、直径150cmほどの大きな巣を造ります。その後、順調に交尾行動が始まると卵が産まれます。コウノトリは1日おきに1個ずつ産卵する習性があり、1度におよそ3から5個の卵を産みます。産卵する時期は個体によってばらつきがありますが、だいたい2月中旬から3月下旬頃とされています。産卵し、抱卵が始まると雄と雌が交互に卵を温めます。約30日前後で孵化し、2か月ほどで巣立ちます。産まれたての雛は白ではなく灰色っぽいようなふわふわの羽毛に覆われており、可愛らしい姿をしています。
この時期にしか見られないヒナに、ぜひ会いに来てください。