健康 6月4日→10日は歯と口の健康週間

■6月4日→10日は歯と口の健康週間
越谷市歯科医師会 大越歯科医院 大越良夫(おおごしよしお)

飲み込む力が衰えると、自分の口で食べ物を食べることが難しくなってきます。飲み込む力を鍛えて、いつまでも健康な口腔(こうくう)環境を維持できるようにしましょう。今号では、飲み込む力(嚥下(えんげ)機能)の低下を防ぐ方法をご紹介します。

▽嚥下障害について
嚥下障害という言葉を聞いたことはありますか?嚥下障害とは嚥下(飲み込むこと)に障害が起こることを指します。実際にはどんなことが起こるのでしょうか。食事中にむせる。せきこむ。のどにつかえる。飲み込みづらい。食事の時間が延びたり、食べこぼしが増えたり、食後にたんが出るなどが挙げられます。つまり「食べる」ということに何らかの不具合が生じることです。今回は嚥下障害についてお伝えしていきたいと思います。

▽嚥下機能の低下を防ぎましょう
嚥下機能低下の原因の一つに、加齢によるのどの衰えがあります。飲み込むために必要なのどの筋力や舌の筋力が衰えると、食べ物や飲み物、唾液などが間違って気管に入る「誤嚥」が起きやすくなります。誤嚥が肺に影響を及ぼすと「誤嚥性肺炎」を発症してしまいます。この加齢による嚥下機能の低下は、50歳前後から起こると言われています。のどの筋力が衰えると、嚥下だけではなく、呼吸や声を出す機能まで影響が出てきます。健康に過ごすためにはのどの筋力や舌の筋力を鍛えていくことが重要になります。
どのように鍛えるとよいか。私のおすすめは歌を歌うことです。歌を歌うということは、口を開け閉めすることによる口の周りの筋力向上、のどの上下による嚥下に必要な筋力の向上、声を出すことによる肺活量の訓練、舌の訓練が行えます。歌のうまい下手ではなく、大きくはっきりと声を出していくことが重要です。
また、誤嚥性肺炎の予防として、誤嚥を防ぐことと並んで重要なことに、口腔ケアが挙げられます。口腔内に汚れが残ったままになると、細菌の増殖の温床となってしまいます。口腔内は、細菌が増えるのに適した温度と湿度で保たれています。口腔内に汚れが残ったままになると、細菌が増えやすい環境になってしまいます。誤嚥をした際に、細菌をたくさん含んだ唾液を少量ずつでも誤嚥し続けてしまうと、誤嚥性肺炎のリスクは上がってしまいます。

▽セルフチェックと定期健診の勧め
本紙記載の二次元コードを読み込んでいただくと、自身でできるチェックシートをご覧いただけます。気になる方はぜひチェックしてみてください。
日頃からの口腔ケアと定期的な歯科受診による口腔管理で口腔内を清潔に保ち、誤嚥性肺炎のリスクを減らして、健康でいつまでも口から食べていくための「口づくり」が大切ですね。

問合せ:越谷市歯科医師会 大越歯科医院
【電話】989-0008

■知って得Q(とく)するクイズ
はがきにクイズの答え・郵便番号・住所・氏名を記入し、下記の送付先へ郵送してください。正解者の中から抽選で20人にQUOカードをプレゼントします。
Q.歯磨き粉に含まれる「フッ素」の主な効果は次のうちどれでしょう。
1.歯を白くする
2.虫歯を予防する
3.歯ぐきを強くする
4.口臭を抑える
5.歯の表面を滑らかにする
送付先:越谷市歯科医師会…〒343-0023東越谷10-31
締め切り:6月13日(金)(必着)

問合せ:越谷市歯科医師会
【電話】940-1855