文化 越谷市指定文化財の新規指定・追加指定

越谷市文化財保護条例に基づき、越谷市文化財調査委員会の答申を受けて、6月30日付で、4件の市指定文化財への新規指定、1件の追加指定を行いました。
今回の指定により本市の指定文化財は国指定文化財2件、埼玉県指定文化財7件、市指定文化財68件の合計77件、国登録有形文化財は16件となりました。

■1 青い目の人形(付(つけたり)パスポート他)
青い目の人形は、昭和2年に日米関係の改善のため、アメリカから贈られた約1万2,000体の人形。県内では12体が現存しています。
大沢小学校では青い目の人形「マーサ・ヒース」のほか、人形とともに贈られたパスポートや手紙などが保管されています。市域に4体贈られた中で、唯一現存する貴重な資料です。

■2 越ヶ谷小学校校務日誌
越ヶ谷小学校校務日誌は越ヶ谷尋常高等小学校(昭和15年度)と越ヶ谷国民学校(昭和16・17・19・20・21年度)の来校者、職員出張、職員研修、学校行事など学務的な内容を中心に、当時の学校生活の様子が記録されています。第二次世界大戦前後の社会情勢を記録し、教育の変遷を示す貴重な資料です。

■3 瓦曽根溜井防水記念碑
明治23年の利根川決壊に伴う瓦曽根溜井の堤防決壊を防ぐために、人々が昼夜土俵積みなどを行い、難を逃れたことを示した記念碑です。題字は前島密によるものです。「自然災害伝承碑」として、国土地理院地図に掲載されており、市内では数少ない水害や水防との関わりを示す貴重な石碑です。

■4 越谷隕石
明治35年の新聞には大里の田に奇石が落下したことが報道されています。石は発見者の中村家で保管されていましたが、(独)国立科学博物館などでの成分分析の結果、隕石と確認され、令和5年に国際隕石学会に「越谷隕石(Koshigaya)」として登録されました。郷土史として伝承された出来事が科学的に証明された貴重な資料です。

■5 東方村中村家住宅(付中村家系譜)
市の指定文化財である「旧東方村中村家住宅」の由緒や歴代の当主などを記した中村家系譜は、住宅の建築年代を示す唯一の資料です。住宅と不可分の関係であるため、住宅に付属する資料として追加指定されました。

問合せ:生涯学習課
【電話】963-9315
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