くらし オリーブ冠がつなぐ 三郷市とギリシャ共和国のホストタウン物語(3)

■まちぐるみの応援団
~ホストタウン交流実行委員会とギリシャ交流サポーター~

三郷市ホストタウン交流実行委員会
勝間千春 委員長
当委員会は設立以来、物産展やマラソン等、市と協力しながら幅広い分野で交流を実施しています。本年も皆様からのご協力を賜り、ギリシャ陸上選手団の事前キャンプ受け入れのサポートを行い、選手と市民との直接交流が実現できたことを大変嬉しく思います。
今後もギリシャとの絆が深まるよう、交流を盛り上げてまいります。

◆交流を支える市民のチカラ
ギリシャとの交流は、市と関係団体が組織する「三郷市ホストタウン交流実行委員会」が主体となり、約500人のギリシャ交流サポーターがその活動を支えています。
この組織は東京2020オリンピックにおけるホストタウン交流のために立ち上げられ、物産展やワインセミナーなど、様々なメニューを企画運営するとともに、東京2020オリンピック及び今年9月の東京2025世界陸上において、ギリシャ陸上選手団の事前キャンプ受け入れを支援しました。
また、受け入れにあたって市が実施したクラウドファンディングをサポートし、大きな後押しをいただきました。

◆東京2025世界陸上事前キャンプ
9月3日(水)~11日(木)、大会に向けてギリシャ共和国陸上競技連盟の選手、コーチ、スタッフら27名による事前トレーニングキャンプがセナリオハウスフィールド三郷で行われました。
選手たちの練習を連日見学し、応援するギリシャ交流サポーターの姿が見られ、市民と選手が触れ合う場が生まれました。

○世界へ挑む棒高跳びの星、三郷市に帰る
―ギリシャ代表選手、温かなまちで最終調整
世界陸上を目前に控えたカラリス選手は4年ぶりの三郷市に「また戻ってこられて本当に嬉しい。市民や職員の皆さんが温かく迎えてくれて感謝しています」と笑顔を見せていました。
カラリス選手の目標は明確で「まずメダルを取りたい。そして6mを超えて、ギリシャ記録を更新したい。必ずできると信じている」と静かな決意を口にしていました。
また、今のお気に入りは何といってもラーメン。「滞在中は毎日1食は必ず食べています」と意外な一面も見せてくれました。
最後に、市民の皆様へと「ギリシャチームを温かく応援してくださり、本当にありがとうございます。またすぐにお会いできることを楽しみにしています」とメッセージをいただきました。

◆ギリシャ陸上選手団のコーチが中学生を指導
事前キャンプ期間中には、選手団のコーチによる市内中学生への競技指導も実現し、走り幅跳び、棒高跳び、短距離走の3競技、計約60名の中学生が参加しました。
基礎的な技術解説や実技指導、質疑応答を行った後、中学生からコーチに、選手団の東京2025世界陸上での活躍を祈念したお守りを贈りました。

○陸上競技は世界共通!指導を受けて
・足の向きについて、「パラレラー」(平行)を意識することや接地のコツなど、足が流れないようにするために必要なことを教えてもらいました。
・教えていただいたアドバイスを大会などでもう一度思い出し、意識して大会に臨みたいです。
などの感想を聞くことができました。ナショナルチームのコーチ陣からの直接の指導に、中学生たちは真剣に向き合っていました。

◆憧れの金メダリストとの絆
あの日のオンライン交流から4年後の再会へ
そして今年、三郷市に再度訪れたテントグル選手と近藤さんの対面が4年の時を超えて、実現しました。
近藤さんは現在、日本大学で競技に打ち込んでおり、テントグル選手との対面に大喜び!
テントグル選手から、「7m跳んで一緒にオリンピックに出よう!」と温かい声を掛けられた近藤さんは、「もう一段、努力が必要なので頑張ります!」と気を引き締めていました。

令和3年9月、東京2020オリンピックの際は、コロナ禍で対面はかないませんでしたが、当時彦成中3年生の近藤いおんさんと、東京2020オリンピックで男子走り幅跳び金メダルを獲得したテントグル選手とのオンライン交流が行われました。
近藤さんはテントグル選手と同じく走り幅跳びの選手で、このオンライン交流で大会に臨む心構えや練習のアドバイスをいただき、その翌月に開催されたJOCジュニアオリンピックカップU16において、見事全国優勝を果たしました。