その他 特集(人生を楽しむための終活)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県蓮田市
- 広報紙名 : 広報はすだ 令和7年8月号
■自分らしく生きる新たな一歩
新聞やテレビでよく「終活」という言葉を耳にするようになりました。
終活とは「人生の終わりのための活動」の略称で人生の最期を迎えるための準備や活動のことを意味します。
自分が亡くなる準備と考えるとネガティブな印象を感じて「終活はまだやりたくない…」と思うかもしれません。
しかし、最期の時は誰にでもいつかは必ず訪れます。
自分が何を望むのかを考えることは今後の人生を自分らしく生きるためにたいせつなことです。
人生を最期まで安心して楽しむための準備としてポジティブに捉えできることから一歩ずつ前向きに終活してみませんか?
■終活を始めるメリット
・心配事の解消
・充実した老後生活
・遺産相続などのトラブル防止
・残された家族の負担軽減
・たいせつな人とのきずなの深化
終活の際に考える主な項目は人生の最終段階における医療・介護や葬儀・お墓に関する意向、お金、生前整理、遺言、相続など。元気なうちにこれらの項目を考えようとしても気持ちがついてこず、重い腰が上がらないかたもたくさんいるはず。ですが、これらの項目と向き合い、これまでの人生を振り返りながら気持ちを整理することは、「自分にとって何がたいせつなのか」「ここからの人生をどんなふうに歩みたいか」を考えるきっかけになります。また、万が一の時や自分で判断ができなくなった時に備え、自分の希望を共有しておくことで、代わりに判断を迫られるたいせつな人たちの負担を減らすこともできます。
■エンディングノートから始めよう
いざ終活をやってみようとは思ったけれど、どんなことから始めればいいのか迷ってしまう…こんな悩みを抱えるかたは多いと思います。そんなときはエンディングノートを書いてみることから始めてみませんか。蓮田市エンディングノートは書くために必要な基本的知識や情報を得ながら人生を振り返り、残された家族等がさまざまな判断や手続きをする際に、本人の意向をくめるよう必要な情報を書き残すことができます。好きなことやこれからやりたいこと、最期をどこで迎えたいかなどを書いてみて、たいせつな人と共有しましょう。
配布場所:
長寿支援課
地域包括支援センター
◆エンディングノートに書ける4つの項目
○わたしのこと
プロフィール
あしあと
今のわたし
人生の振り返りや好きなもの、今取り組んでいることややりたいことなど、自分の情報をまとめましょう。
○介護について
健康状態
人生の最終段階における医療について
介護についてなど
希望する医療や介護について記入します。病名等の告知や延命治療についての希望などの項目があります。
○たいせつな人たち
わたしに関わる人たち
たいせつな人たちへメッセージ
ペット
家族や友人の他、自分と関わりのある人との関係、伝えたいことを記入します。ペットの情報も書いてみましょう。
○亡くなったあとのこと
葬儀のこと
遺言書のこと
財産のことなど
葬儀・お墓についての希望や死亡を伝えてほしい人を記入します。口座振替の定期契約等の情報も書いてみましょう。
■Interview
蓮田市エンディングノート検討委員会委員長を務めた医師の外山さんにお話を伺いました
◆終活は元気なうちから
奏診療所院長 外山哲也さん
高齢になり体調をくずしてから今後のことを考えると、広い視点を持てず目先のことにとらわれてしまいがちです。何歳でも早すぎることはないので、元気なうちから終活について考えることがたいせつです。とはいえ、すぐに終活を始めましょうといっても、どんな準備や相談をするのかイメージしにくいと思います。そんなときにエンディングノートが手元にあれば気になったところから書いてみることで終活を始めることができます。家族のかたからいっしょに書いてみようと働きかけてあげるのもおすすめです。エンディングノートは誰にも見られないようにするものではなく、たいせつな人たちに見てもらって価値観や考えを共有するものなので、家族といっしょに書くのはとても有意義です。初めから全てのページを埋める必要はありません。気になったページから気軽に始めてみましょう。
■Interview
◆家族で話し合うきっかけに
岡戸智義さん・恭子さん
夫婦ともに高齢になってきて終活を考えなければいけないと感じていたときにエンディングノートの説明会のことを知って、いい機会かもしれないと思い参加してみました。何から始めればいいか迷っていましたが、説明を聞いてこれなら自分たちでも始めやすいなと感じました。まずは2人で書きたい大事なことをいっぱい書いて、家族で集まって話し合ってみようと思います。まだ書いてない人や知らない人にもエンディングノートいいよって紹介してあげたいです。
■これからも自分らしく生きる
終活はただ迷惑をかけないために行う準備やたいせつな人に自分の思いを伝えるだけのものではありません。これからの人生をより自分らしく前向きに生きるための新たなスタートです。誰もがいずれ迎える最期のときに「やってみたかった」「やっておけばよかった」と心残りを感じることなく、すてきな人生だったと思えるような時間を過ごす。その初めの一歩として、自分のために、たいせつな人のために、まず1度エンディングノートを開いてみませんか。
問合せ:長寿支援課地域支援担当【電話】048-768-3111(内線)198
お問い合わせ
所属課室:広報広聴課シティセールス担当
埼玉県蓮田市大字黒浜2799番地1
電話番号:048-768-3111
内線:215