スポーツ スポットライト

■目指すは箱根駅伝とロサンゼルス五輪出場!
八千代松陰高等学校 陸上競技部
鈴木琉胤(すずきるい)さん

「沿道の人たちの応援や選手一人ひとりの想いを襷(たすき)で繋いでいく駅伝は、他のスポーツにはない魅力があります」と屈託なく話すのは、松戸市出身で八千代松陰高等学校陸上競技部を今年の春に卒業する鈴木琉胤さん。
令和6年7月に開催された「全国高校総体2024」男子5000m決勝では13分39秒85の記録で日本人最高の2位。そして同年12月に行われた「男子第75回全国高等学校駅伝競走大会」の1区では、日本選手最高記録を5秒更新する28分43秒の1位で区間賞という目覚ましい記録を残し、鈴木さんは日本陸上界の未来を担う選手の一人として注目を集めています。
鈴木さんの陸上競技との出会いは中学時代にさかのぼります。当時は小金北中サッカー部に所属していましたが、鈴木さんの走りが陸上部顧問・岡崎崇典(おかざきたかのり)先生の目に留まり、サッカー部を続けながら陸上の大会にも出場するようになります。「岡崎先生との出会いが自分を陸上の道へと導いてくれました。そして仲間たちと走ることで、“走る楽しさ”を知りましたし、東葛駅伝を走ったことで“駅伝の楽しさ”を体感しました」と当時を振り返ります。
中学卒業後、岡崎先生の薦めもあり名門・八千代松陰高等学校へと進んだ鈴木さんは、中学時代に戦ったライバルたちとチームメイトになり、互いに切磋琢磨し着実に実力を伸ばし、数々の快挙を成し遂げました。
同校卒業後は早稲田大学への進学を予定している鈴木さんは「自分は今まで、人との出会いに支えられてここまで走ってこられたと思っているので、これまでお世話になった方たちに、早稲田大学競走部のユニフォームを着て箱根駅伝を快走する姿を見せたいです。そして、2011年以来の総合優勝に貢献したいと思っています」と思いを語ります。
鈴木さんにはさらに、ロサンゼルス2028夏季オリンピックへの出場という目標もあります。「すぐに結果を求めるのではなく、3年後に結果が出せるように焦らず練習を重ねていきます。日本人初の5000m12分台、10000m26分台を出せるよう頑張っていきたいです」と大きな目標にも気負わず話す鈴木さん。静かな闘志を胸に、たゆまぬ努力を重ね前人未到の快挙に向かって走り続けます。