文化 ちょうせい地名探訪 Vol.1 地名の由来を学ぶ

地名には、暮らしや歴史、自然と深く関わる由来があります。
この特集では、地名に込められた意味や物語を紹介します。
地名を通して、ふるさとの魅力を再発見してみませんか。

■金田(かねだ)
中世玉前神社の神領で神田ーかみたーかんだー金田となったと言われている。大正頃の陸地測量部分の五万分の一の地形図には(かんだ)とふり仮名がつけられていた。
寿永年間(1182年~)、上総権介平広常の弟頼次がここに住んで金田小太夫と名乗り、その以前から神田郷があったことがうかがえる。
埴生(はぶ)川が重要な交通の役割をしていたので早くから人が住みついて開拓された古い村であると考えられる。

■七井土(なないど)
一宮川に沿う台地から土器の破片が多く発見されるが、一宮川の舟便が最大の交通機関であった頃、古代人が住んでいたことは当然考えられる。
鎌倉中期に落ちのびて来た豪族によって開拓されたと言われるが、台地の裾の低地に湧き出る清水を生活水とし、更に開拓された田の用水として生活の基盤がつくられた。
そのはじめに作られた七軒(あるいは七つ)の井戸から七井土の地名が生まれたといわれる。

出典:長生村地名物語(平成13年一部改定再版)