健康 病気の豆知識

■からだに負担の少ない低侵襲治療
サイバーナイフセンター長
肝臓内科部長
大木隆正

低侵襲治療とは、体への負担をできるだけ少なくして病気を治療する方法です。従来の手術では大きく切開して病変に直接到達しますが、低侵襲治療では傷口を小さくしたり、体の外からエネルギーを送り込んだりして治療を行うため、出血や痛みが少なく、回復も早いのが特徴です。入院期間が短く、日常生活への復帰が早いことも利点です。

代表例の一つがラジオ波焼灼療法(RFA)です。これは針のような電極を病変部に刺し、高周波の電流を流して発生
する熱でがん細胞などを焼き固めて壊します。電気メスと同じ原理を用いたもので、もちろん痛くないように麻酔をして施行します。針を刺すだけですので、傷痕はほとんど残りません。RFAの適応は、最大腫瘍径3cm以下、3個以の肝がんになります。入院が必要な治療ではありますが、手術よりも回復が早く、入院期間が短期間ですむメリットもあります。治療効果は、最近の臨床試験で手術と同等と報告されています。

もう一つがサイバーナイフ治療です。これは放射線治療の一種で、ロボットアームから照射される高精度の放射線を病変に集中して当て、がん細胞を破壊します。メスを使わず、体を切らないため出血や痛みはありません。呼吸や体の動きを追尾して照射位置を自動で補正する機能があり、脳や肺、脊椎など動きのある部位の小さな腫瘍にも対応できます。1回の治療時間は約30分、それを連続して3日間~7日間(がんの状態によって異なります)行います。治療効果は徐々に現れ、約9割の方で3~6ヶ月にがんが壊死した状態となります。治療自体は通院で行えるほど負担の少ないものですが、遠方の方は入院での治療も可能です。サイバーナイフ治療は以下のがん種に保険適応を有します。肺がん、肝がん、腎がん、前立腺がん、膵がん、脳腫瘍、遠隔転移など、いずれも大きさが5cm以下かつ病変の数が3~5個までとなっています。

この2つの低侵襲治療は塩田記念病院でいずれも実施している治療となります。ご自身の病気にそれぞれの治療方法の適応があるかどうか知りたい方はぜひご相談ください。RFAの相談は椎名(水曜日午前)、RFAおよびサイバーナイフの相談は大木(月曜日午前午後・金曜日午後)の外来でお受けいたします。

問合せ:医療法人塩田記念病院
【電話】35-0099