- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県大多喜町
- 広報紙名 : 広報おおたき 2025年12月号(NO.687)
令和7年11月25日[第17号]
■まだまだ!マダニにご注意 春~秋だけでなく冬でも活動中
皆さんはマダニを実際に見たことはありますか?
マダニは肉眼でも見える3mm程度の褐色のダニで、動物や人を刺して吸血します。吸血すると直径10-20mmほどにまでふくらみます。3月~11月ごろまで活動し、13℃以下になると冬眠すると言われています。ですが獣害対策の現場では、冬季に捕獲した動物にも付いているのをたびたび見かけるため、油断はできません。特にキョン・シカはイノシシのように泥浴びをしないため寄生されていることが多く、キョンの生息範囲が広がるにつれてマダニの危険性も上がっていると言えます。
最近、マダニが媒介する重篤な感染症のニュースも増えています。マダニに咬まれないための注意点と対策をご紹介いたします。
■キョン・シカ特に多く 外飼いのネコや散歩後のイヌも注意
マダニは服の上から刺すことはないので厚着している冬は危険が少ないようですが、畑や庭での作業中に草葉から静電気によって服に付着し、そのまま家の中に持ち込んでしまうことがあります。上着は玄関前で脱いでチェックし、見つけたらガムテープなどで取り除きましょう。ベージュ・オレンジなど明るい色の服だと見つけやすいです。長靴とズボンには虫よけスプレーをかけておくと安心です。
お風呂では刺されていないかよく確認しましょう。刺されてからそれほど時間が経っていない場合はピンセットで抜けますが、ダニの口が皮膚に埋まり胴体が膨れていたら、病院で除去してもらいましょう。2週間くらいは体調に気をつけ、腫れや熱が出たらすぐに受診し、マダニに刺されたことを医師に伝えてください。
外飼いのネコや散歩中のイヌにマダニが付き、そこから家に入り込む場合も多くあります。キョンが近所に出没しているなら室内飼いにする方が安全です。難しい場合は、ペットが外から帰ってきたらブラッシングなどで全身チェックし、ダニを家の中に入れないようにすることが大切です。
■最新獣害ニュースandポイント
◇ダニ媒介感染症の増加
千葉県は日本紅斑熱およびつつが虫病の流行地で、毎年患者が出ています。また今年は重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の発生数が全国的に増えています。死亡者も出ており、特にペットでは致死率がイヌ40%、ネコ60%と高い病気です。ペットの健康を守るためには、室内飼いをすることとともに、マダニ被害を減らすための獣害対策を進めていくことがますます重要になっていると言えます。
■町の捕獲状況

11/15~2/15の狩猟期には、町外のハンターも活動しています。山林に入る際は目立つ色の服装や帽子で万一の危険を避けましょう。
文責:鳥獣被害対策実施隊西畑地区担当 渡邊未来
ご意見、ご感想などお待ちしております
大多喜町役場農林課農政係
大多喜ラボ 渡邊 未来
