健康 【特集】夏も元気に 熱中症・食中毒にまけない!(2)

■区の取り組みをご活用ください
◇熱中症警戒アラートを安全・安心メールでお知らせ!
熱中症の危険性が極めて高い場合、前日夕方または当日の朝に安全・安心メールでお知らせします。過去に例のない危険な暑さが予測される場合には「熱中症特別警戒アラート」が発表されます。
※「熱中症特別警戒アラート」が発表された場合は防災アプリでもお知らせ
今すぐダウンロード!

問合せ:災害対策・危機管理課災害対策推進係
【電話】03-5211-4187

◇ひと涼みスポットをオープン!
6月上旬から順次、区内66か所の施設をひと涼みスポットとして開放します。冷房の効いた部屋で休憩ができ、うちわや塩あめなど普及啓発品を各施設の営業・運営形態に合わせて置いています。

問合せ:地域保健課健康企画係
【電話】03-5211-8163

◇学校の体育館を開放!
区内在住の小学1年生~6年生(低学年は保護者同伴)を対象に、夏休み期間中に九段小学校・お茶の水小学校の体育館を開放します。冷房の効いた快適な環境で体を動かすことができます。

問合せ:子育て推進課子育て推進係
【電話】03-5211-3653

◇高齢者への見守り
8月にかけて、高齢者熱中症予防訪問を行います。看護師や社会福祉士などの専門職員が訪問し、体調を伺います。85歳以上の区内在住者で介護保険サービスを利用していない方が対象です。

問合せ:在宅支援課相談係
【電話】03-6265-6483

■食品衛生監視員の須藤さんに聞く 食中毒の怖さ
◇細菌が増え始めます!
食中毒とは、細菌などが人間の体内に入り、腹痛や下痢、吐き気などの不快な症状を引き起こすものです。
原因となる細菌は温度や湿度などの条件がそろうと、食品の中で増殖します。私たちがその食品を食べることで、細菌が体内で活動を開始して食中毒になるのです。細菌の多くは20℃前後から活発に増殖を始め、人間の体温に近い温度ではさらに増殖のスピードが速まります。梅雨から夏にかけては気温と湿度が高くなり、細菌が繁殖しやすい環境となるため、これからの時期は注意が必要です。

◇肉の取り扱いに注意
区では毎年、加熱不十分な肉類が原因の食中毒が多く発生しています。原因菌であるカンピロバクターや腸管出血性大腸菌(O157など)、少量の菌で食中毒を起こします。高齢者や子ども、抵抗力の弱い方は重篤な食中毒や合併症を引き起こす恐れがあるため、特に気をつけましょう。
夏は屋外でバーベキューを楽しむ方も多いですが、食中毒の危険が潜んでいます。特に豚肉や鶏肉は新鮮であっても、中心部の色が変化するまで、必ず加熱してください。肉を焼くときは専用の菜箸やトングを用意し、肉を皿に取り分けるときや食べるときは別の箸を使いましょう。生の肉に触れた手はせっけんでしっかり洗い、生の肉に触れた調理器具は洗剤で洗って、熱湯や塩素系漂白剤で消毒することが大切です。
また、特にハンバーグや成形肉はよく加熱してください。肉の中心部の温度が75℃で1分間以上加熱することが目安です。ハンバーグなら、竹串を刺して肉汁が透明で、内部に赤い部分がなくなった状態になれば十分な加熱ができています。

◇家庭の食事に潜む食中毒の危険
食中毒というと、飲食店での食事や市販のお弁当が原因と思われがちですが、実は家庭での食事でも発生することがあります。私たちが毎日口にする食事の中にも、食中毒のリスクは潜んでいるのです。家庭での食中毒を防げるのは食材を購入し、調理する皆さんです。しっかりと食中毒予防を心がけていきましょう。

▽食中毒が起こる場所
1位:飲食店 548件
2位:家庭 108件
3位:給食施設など 46件

厚生労働省「食中毒統計資料」
令和6年原因施設別食中毒発生状況より

■食中毒の原因となる代表的な菌
◇カンピロバクター
体の筋肉が動かせなくなるギラン・バレー症候群を発症するおそれがあります
「動物の消化管に住んでいるよ。
特に鶏レバーやささみなどの刺身、鶏肉のたたきなどの加熱不十分な鶏肉料理に潜んでいるんだ。
最近の日本では、僕が引き起こす食中毒が、細菌による食中毒の中で最も多いんだよ。」

▽身を守るために
・肉類は十分に加熱調理
・生や十分に加熱されていない鶏肉料理は食べない

◇ウェルシュ菌
加熱だけでは完全に予防できません!
腹痛や下痢を引き起こします
「カレーなどの煮込み料理やローストビーフに潜んでいることが多いよ。
100℃で加熱されても、芽胞によって生き残ることができるんだ。」

▽身を守るために
・長時間室温に放置しない
・食材に付いていることが多いため、調理後すぐ食べる。冷ますときは、速やかに粗熱を取り冷蔵保管する

◇黄色ブドウ球菌
体内に入って1~5時間で症状が現れます
「おにぎりなどの素手で調理する、塩分を含んだ食ベ物で増殖しやすいんだ。
増殖するときに「エンテロトキシン」という毒素を出すんだけど、それが食中毒を起こす原因だ。
実は傷口などの健康な人間の体表面にいるよ!

▽身を守るために
・調理前に手洗いや消毒を徹底する
・手荒れや手指に傷があるときは、使い捨て手袋を着用して調理する

■手洗いチェックキットを貸し出しています
区では正しい手洗いができているかチェックする道具として、手洗いチェッカーを貸し出しています。汚れに見立てたローションを手に塗り、手洗い後、特殊ライトの下に手をかざすと洗い残しが光り、手洗いが正しくできているかを確認できます。家庭や町会などで使ってみませんか。
※1台のみのため、希望の日程で貸し出しができない場合あり

問合せ:生活衛生課食品監視指導係
・神田【電話】03-5211-8168
・麹町【電話】03-5211-8169

■野菜も注意が必要です!
暑い季節はサラダなど、生の野菜を食べることが増えますが、洗浄の不十分な野菜や果物、その加工品が原因で食中毒となる場合があります。過去には、加熱せずに食べる冷やしきゅうりや浅漬けなどで大規模な食中毒が発生しています。加熱せず食べる野菜などの取り扱いに十分注意してください。
・詳しくは区のHPへ