文化 大田区ゆかりの二大版画絵師競演

【令和7年度企画展　高橋松亭×川瀬巴水　日本の技と美】
■高橋松亭
注目してみてください。民家の軒下に描かれている人物は…
高橋松亭「市ノ倉弘明画房」昭和2～10年

■川瀬巴水
視点を変えてみてください。欄干にたたずむ人の正体は…
川瀬巴水「京都清水寺」『日本風景集第二輯関西篇』昭和8年11月作

※詳細は本紙表紙をご覧ください。

11月24日(休)まで
観覧料：無料
展示数：130点(関連展示を含む)
午前9時～午後5時、月曜休館(祝・休日の場合は開館)

会場・問合せ：郷土博物館
【電話】3777-1070
【FAX】3777-1283

■未来をつくるおおたアクション!
◇文化を伝え育み、笑顔でいきいき暮らすまち
大田区立郷土博物館は、考古・歴史・民俗の各分野に関する区の資料を保存・展示している人文科学系の博物館です。区では、区民の皆さんに質の高い文化芸術にふれる機会を提供し、豊かな暮らしの実現をめざしています。

■郷土博物館　築地学芸員の　実はこの版画○○なんです!
◇高橋松亭「酒匂」
・明治42年～大正12年　関東大震災前
・大正13年～昭和2年　関東大震災後
関東大震災後の版画の方が明るく鮮やかに仕上げられています。こうした制作方針の変更は、外国人購買層の好みを反映した結果と言われています。

◇1面表紙の2つの作品では、絵師らしき人物の姿を見ることができます。

◇高橋松亭「馬込」『都南八景』　大正11年4月
この作品は、馬込のバス通り付近を下絵に制作されたものなのです。

◇川瀬巴水「歌舞伎座」　昭和26年作
演劇雑誌の編集長から依頼を受けて制作した作品です。縦幕の「満員御礼」の文字は絵師の気遣いなのでしょうか。

両者が描く写実性の高い下絵に高度な彫りと摺(す)りの技巧を加えた作品群は新版画と呼ばれます。新版画は評価の高かった海外の販路を意識して、日本らしい風景を画題として制作されました。個々の作品には細かな仕掛けや狙いがあり、遊び心が潜んでいるものもあります。今回の企画展では、制作背景も踏まえて両者の作品を楽しんでいただければと思います。ぜひご来場ください。

※詳細は本紙4面をご覧ください。

■区長に聞きました!「私の推し作品」
川瀬巴水「矢口」『東京二十景』　昭和3年作
鮮やかな配色で、見ていると気分が高まる、そんな作品です。青い空と湧き上がる雲が夏の日を思わせます。作品中の船は多摩川の砂利を採掘・運搬した砂利船ですね。
大田区長　鈴木晶雅

【イベントのお知らせ】
■学芸員講座
日時：(1)10月25日(土)(2)11月22日(土)　※ともに午後2時～4時
定員：先着各30名
申込方法：問合先へ電話。
(2)10月21日から受け付け

■摺(す)りの実演
実演・解説：(同)沼辺木版摺師　沼辺広伸
日時：10月26日(日)
(1)午前10時～正午
(2)午後1時30分～3時30分
定員：先着各25名
申込方法：問合先へ電話

■外国人向け展示解説
Exhibition Commentary for Foreign Residents
対象：日本在住外国人
日時：11月9日(日)　午後2時～4時
申込方法：当日会場へ

Date and Time：November 9th(Sunday),2pm-4pm
Admission：Free
For foreign residents in Japan(primarily English speakers).
No advance reservation required.
Application：Please come directly to the Ota City Folk Museum.

■「2026年川瀬巴水カレンダー」販売中
数量限定で販売します。詳細はお問い合わせください。
販売場所：問合先、区政情報コーナー、大田区観光情報センター
費用：1,500円

■多摩川台公園古墳ツアー
学芸員の解説とともに、多摩川台公園古墳展示室と公園内の古墳群を巡ります。
日時：11月3日(祝)　午前10時～正午
定員：先着30名
申込方法：問合先へ電話

会場・問合せ：郷土博物館
【電話】3777-1070
【FAX】3777-1283

【東京文化財ウィーク2025「龍子公園の特別公開」】
龍子公園を開放し、園内を散策しながら国の登録有形文化財に指定された旧川端龍子邸、画室などを外周から見学できます。
日時：10月25日(土)・26日(日)、11月1日(土)～3日(祝)
午前10時～午後3時

問合せ：龍子記念館
【電話・FAX】3772-0680