- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都葛飾区
- 広報紙名 : 広報かつしか 令和7年12月5日号
食べ物を介して体内に侵入した菌などが原因で引き起こされる「食中毒」は、1年を通じて発生するため常に注意が必要です。
正しい手洗いや調理法で、食中毒を予防しましょう。
■食中毒を引き起こす主な菌・ウイルスなど
◆ノロウイルス
▽潜伏期間 1~2日
手指や食品などを介して口から感染し、お腹の中でウイルスが増殖します。ノロウイルスに感染している人が十分手を洗わずに調理し、その食品を食べた人が感染した事例が多くを占めています。
症状:おう吐、下痢、腹痛など
原因食品:カキなどの二枚貝など
◆アニサキス
▽潜伏期間 8時間以内
寄生虫の一種で、生の魚介類と一緒に生きた状態の幼虫を食べてしまうと、人の胃壁や腸壁に侵入し、中毒症状を引き起こします。
症状:腹痛、吐き気やおう吐など
・胃からアニサキスを直接、内視鏡などで摘出しない限り、しばらく症状が続きます。
原因食品:サバ、アジ、サンマ、カツオなどの魚介類
◆カンピロバクター
▽潜伏期間 2~7日
比較的少量の菌で感染し、お腹の中で菌が増えることで発症します。
症状:腹痛、下痢、発熱など
・カンピロバクターに感染した数週間後に、手足のまひや呼吸困難などの症状が出る「ギラン・バレー症候群」になることもあります。
原因食品:鶏肉、豚肉など
◆腸管出血性大腸菌
▽潜伏期間 4~8日
牛や豚などの家畜の腸内に存在しており「O‐157」がよく知られています。
非常に少量の菌で感染します。乳幼児や高齢者などは重症化しやすく、死に至る場合もあります。
症状:腹痛、下痢、血便など
原因食品:牛肉、生野菜(※)など
※…生野菜にも菌が付いている場合があります。食べる前によく流水で洗浄しましょう。
■食中毒を防ぐポイント
食中毒予防の三原則「つけない」「増やさない」「やっつける」
◆つけない
▽手をよく洗う
調理を始める前や生の肉・魚などを触った後、トイレの後など、必ず手をよく洗いましょう。洗う時間は30秒以上で、よく拭いた後にアルコール消毒をすると効果的です。
▽調理器具を洗う
生の肉や魚などを調理した包丁・まな板などの調理器具は洗浄後、熱湯や漂白剤で消毒してから使いましょう。
その他、肉や魚から出るドリップ(汁)を生野菜や調理済み食品などに付けないように、容器に入れるなどして保管しましょう。
◆増やさない
▽冷蔵庫で保管する
菌の多くは高温多湿な環境で増殖するため、低温で保存することが重要です。肉や魚などの生鮮食品や惣菜などは、できるだけ早く冷蔵庫に入れて保管しましょう。
◆やっつける
▽しっかりと火を通す
ほとんどの菌やウイルスは加熱によって死滅します。
特に肉料理は中心部までしっかり加熱し、中まで火が通っているか確認しましょう。
加熱の目安:中心部温度75℃以上で1分以上
■さらに詳しく知るためには
◇区HP
食中毒の詳細や予防方法、食中毒の発生状況などをご覧になれます。
◇食品衛生出張講習会
食品衛生監視員が、皆さんの集会や勉強会に出向き、食中毒などに関する不安や疑問についてお話しします。
詳しくは生活衛生課へお問い合わせください。
■食中毒を疑う症状が出たら
(1)早めに医療機関を受診してください。自己判断での下痢止めなどの薬の使用は控えましょう。
(2)同じ食事をした複数の方から同じ症状がみられる、または医師から食中毒の可能性があると言われた場合は、生活衛生課へご連絡ください。
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担当課:生活衛生課
【電話】03-3602-1242
