くらし 人と人との温かさが通い合う 全ての人が住みよいまちの実現に向けて(2)

■つながりを育む日本語教室を開始
次に、「えどがわ日本語クラス」についてご説明します。
現在江戸川区では、5万人を超える外国籍の方が暮らしています。その数は15年で倍増し、都内で最も多い人口となっています。日本語や地域のコミュニティに親しんでいる方がいる一方で、特に保育園・幼稚園に通っていない子どもや就労していない方の中には、日本語を学ぶ機会や地域とのつながりが少ない方もいらっしゃいます。
そこでこのたび、区が主催する日本語教室「えどがわ日本語クラス」を始めます。ここでは日常会話だけでなく、町会・自治会や日本の社会保障の仕組みなどの他、あいさつやごみの分別、公共交通機関の利用方法など、マナーについても一緒にお伝えします。
それらを伝えて生活に生かしていただくことは、外国籍の方だけではなく、ともに地域で暮らす全ての皆さまの安心な生活につながる取り組みであると考えております。

■「ともに生きるまち」「安全・安心なまち」実現に向けた三つの条例案
さらに、これまでご説明した施策に加えて、本定例会には、「ともに生きるまち」そして「安全・安心なまち」を実現するための条例案を3件、お諮りしています。
1件目は、「生活に困窮しても安心して暮らせるまち条例」です。本区はこれまで、「ともに生きるまちを目指す条例」の関連条例を整備してきましたが、今回この条例が加わることで、区が目指す「ともに生きるまち」の理念が、一通り形になると考えています。
2件目は、区内の公共の場所において、通行人の迷惑になる客引き行為や勧誘行為などを禁止する「客引き行為等の防止に関する条例」です。
そして3件目が、近隣の生活環境に影響を及ぼす住居への対応などを規定した「良好な生活環境の確保に関する条例」です。
これらの条例の制定は、ゴールではなくスタートです。条例を通じて区民の皆さまの生活がよりよいものとなるように、今後も着実に取り組んでまいります。

■戦時中の資料収集 平和への思いを次世代へ
さて、先の定例会でも申し上げましたが、今年は戦後80年という節目の年に当たります。終戦から長い月日がたち、戦争は遠い過去の出来事となりつつあります。だからこそ今、平和の尊さや戦争の悲惨さを次世代に伝えていくことが重要です。
そこで本区では、区民の皆さまがお持ちの戦時中の写真、手紙、日記、生活用品など、当時の様子を知ることができる資料を広く収集する事業に着手いたします。
お寄せいただいた資料はデータとして保管するとともに、戦争資料の展示や学校などでの平和学習に活用することで、貴重な記録として次世代に引き継いでいきたいと思います。
本区が進める戦争資料の収集事業は、平和を守るためのアプローチの一つですが、日頃より平和啓発活動にご尽力いただいている団体もございます。その一つである「親江会(しんこうかい)」は、区内の学校で平和学習を実施しています。そこに参加した子どもたちの感想をいくつかご紹介したいと思います。
「私たちができることはまず、どんなことが世界で起きているかを知ることです。テレビやニュースで情報を得たり、家族や友達と話題にしたりすることが大切だと思います」
「核兵器がどれだけ多くの人を苦しませ悲しませるのかを知り、次の世代、また次の世代へとつなげることが大切だと思いました」
「この平和学習を通して、同じようなことが起きてほしくないと強く思っています。今のこの現状を当たり前だと思わず、感謝しながら日々を過ごしていきたいです」
こうして子どもたちが平和について真剣に考え、自分の言葉で語ってくれることは、何よりも心強いことです。私たち大人の責務は、このような子どもたちの心を大切に育んでいくことです。今後も平和で人と人との温かさが通い合う江戸川区であるよう、さまざまな取り組みを進めていきたいと思います。
さて、今回提案いたします補正予算ですが、一般会計、特別会計合わせて、総額は39億3千万円余であります。本定例会には、これら補正予算に加え、条例議案や指定管理者の指定など、合計で36件の議案をお諮りしています。また、専決処分など3件の報告事項もございます。それぞれご審議の上、ご決定いただきたいと存じます。