くらし 特集 歌い継がれて60年 江戸川区歌

地域や学校での行事など、区内のさまざまな場面で歌われている江戸川区歌。区民の心に息づくふるさとの歌として、60年にわたり歌い継がれています。

■公募によって生まれた 人々の心を結ぶ〝ふるさとの歌〟
「江戸川区歌」が誕生したのは昭和40年。戦後の復興を経て、高度経済成長真っただ中にあった時代です。当時、全国の自治体では、地域の一体感や郷土愛、まちの躍進を表すシンボルとして区市町村歌の制定が相次いでいました。本区でも区歌を制定するに当たり、広報誌や新聞などで歌詞を募集。全国から300件以上あった応募作品の中から、岡久美子さんが作詞した歌詞が選ばれました。そして、作曲家の清水保雄さんによりメロディーが付けられ、同年9月に区歌として制定されたのです。
歌詞は全3番で構成されています。1番では、太陽が輝く緑豊かな美しいまちと区民の夢あふれる心を表現。2番では伝統を基盤とした産業や文化の発展をたたえ、3番では長い歴史が育んだ生活文化と、お互いの幸せを願う区民の心が一つになり、花のように明るく平和なまちを築いている様子を高らかに歌い上げています。
本区の豊かな環境とまちの発展、脈々と受け継がれてきた人と人とのつながりを大切にしたいというメッセージが込められた歌詞で、高揚感あふれる曲調になっています。
※詳細は本紙をご覧ください。

■多くの人に親しまれて
区歌は制定から60年たった今でも、区内のさまざまな場面で歌われています。例えば、「区民まつり」や各地域で行われるおまつりでは、地域の皆さんの合唱やコーラス、時には吹奏楽の演奏とともに歌声が響きます。また、小・中学校では音楽の授業などで練習し、学校行事の式典で披露することも。区歌は、世代を超えて多くの区民が心を一つにできるふるさとの歌として広く根付き、愛される存在となっています。皆さんも、まちの歴史や風景に思いをはせながら、区歌を歌ってみてはいかがですか。

二十歳を祝う会や合唱団演奏会などで区歌を披露しています。
メロディーが明るく、みんなで一緒に歌えるところが好きです
江戸川区少年少女合唱団 田部敦士(たべあつし)さん

伝統を受け継ぎながら発展するまちの姿を歌った歌詞が印象的です。
江戸川区で生まれ育ったので、いつも胸を張って歌っています
江戸川混声合唱団 浅井咲子(あさいさきこ)さん