- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都八王子市
- 広報紙名 : 広報はちおうじ 令和7年6月1日号
〔6月23〜29日は男女共同参画週間〕講演と落語の会「つる子の『紺屋高尾(こうやたかお)』を味わう」を終えて 挑戦する人に送るエール
落語界で女性初の抜擢(ばってき)真打となった林家(はやしや)つる子さん。これまで男性目線で語られることが多かった古典落語を、女性目線でアレンジ。噺(はなし)に登場する女性の視点から、物語の裏側を描いています。
市では、「国際女性の日」にちなんで、2月につる子さんの講演と落語の会を開催。落語家を志したきっかけや、これまでの取組をお話しいただくとともに、つる子さんが新たに描いた場面を織り込んだ落語「紺屋高尾」を披露していただきました。
◆林家(はやしや)つる子(こ)さん
昭和62年生まれ。中央大学在学中は落語研究会に所属。卒業後は、九代林家正蔵(はやしやしょうぞう)に弟子入り。昨年3月には女性初の抜擢真打となった。
◆母が背中を押してくれた落語家への道
小学生から演劇をやっていて、落語には大学で出会いました。子どもの頃からちょっと内気な性格でしたが、両親をはじめ、観てくれた方が喜んでくれたり、さまざまな感想を持ってくれたりすることが何よりも嬉しく、「表現すること」にやりがいを感じていました。
男性の多い落語の世界で噺家をめざすことを迷っていた時も、「やりたいことが見つかったなら早くやったほうがいい」と母が背中を押してくれました。
◆私らしい落語を考え始めるきっかけとなった師匠の言葉
決意を胸に飛び込んだ落語の世界。修業時代には、お客さんから良い反応が得られず心が折れそうになることもありました。でも、師匠が掛けてくださった、「女性のつる子にしかできない表現の方法もあるよ」という言葉にすごく励まされ、肩の力が抜けました。新しい道を切り拓ひらく努力をして良いんだと思えるようになり、私らしい落語を考え始めるきっかけになりました。
◆挑戦をやめないでほしい
試行錯誤を重ねて作り上げた私の落語を聞いたお客さんから、「環境にとらわれず、自分らしく進んでいけば良いんだと思えて、心が軽くなった」と感想をいただきました。挑戦する私の姿を通して、一歩を踏み出そうとする誰かの背中を押すことができたのだと思えた瞬間でした。
どんなに怖くても、まずはトライしてみることで、今まで見たことがなかった景色が広がっていくと思います。皆さんも、新しいことにどんどん挑戦してみてください。
◆誰もがいきいきと暮らせるまちをめざして
市では、性別にかかわらず一人ひとりがいきいきと暮らせるまちをめざして、男女共同参画推進条例を施行し、「男女が共に生きるまち八王子プラン」を策定しています。詳しくは市のホームページ(右の二次元コード(本紙参照))からご覧ください。
◆女性のための「相談まどぐち」を開設
男女共同参画センターでは、女性が抱えるさまざまな悩みに関する相談を行っています。
日時や内容など、詳しくは本紙15ページ、または市のホームページ(右の二次元コード(本紙参照))からご覧ください。
※予約が必要な相談もあります。