健康 [コラム]医師会

■見えてるけど、これって緑内障?
普段、私たちは何ら不自由なく看板や道路標示などが見える、眼鏡をかけていればよく見えています。市の眼科検診は毎年11月から1月の3か月間実施しているのは知っているが、検診料金はあまり安くないので受けるのは億劫だと思いがちです。
2000年から2001年にかけて岐阜県多治見市で行われた疫学の結果では、緑内障の有病率は40歳以上の男女で約5%でした。また、多くの緑内障患者の眼圧が10~20mmHgと正常範囲内であります。
緑内障は自分では気づかずに、ゆっくりと、視野が欠けていく目の病気です。緑内障のタイプは閉塞隅角緑内障及び挟隅角、そして、開放隅角緑内障でも21mmHg以上の眼圧の高い原発開放隅角緑内障及び20mmHg以下の正常眼圧緑内障があります。また、アトピー治療や膠原病治療等によりステロイド点眼や内服、軟膏を長期により投与でおこりうるステロイド緑内障、その他、隅角の発育異常から生じる小児緑内障等があります。治療は、点眼治療及びレーザー治療、手術により眼圧を下げることになります。市の眼科検診では視力検査、精密眼圧、細隙灯顕微鏡、精密眼底、眼底カメラ撮影で結果を説明します。緑内障と診断され、かつ進行していたら治療しても、視野を元に戻せません。自覚症状が無くても市の眼科検診を応募しましょう。

東村山市医師会