健康 [健康・福祉]食中毒に注意しましょう

細菌が原因となる食中毒は、夏に多く発生しています。食中毒を引き起こす細菌の多くは、室温(約20℃)で活発に増殖し始め、人間や動物の体温ぐらいの温度で増殖のスピードが最も速くなります。また、細菌の多くは湿気を好むため、気温と湿度が高くなる梅雨時には、細菌による食中毒が増えます。
細菌やウイルスによる食中毒を防ぐために、食中毒予防3原則である「付けない、増やさない、やっつける」を守りましょう。

◆家庭でできる食中毒予防の6つのポイント

◇ポイント(1)食品の購入
・購入したらすぐ冷蔵庫に入れる
・保冷剤を使用して運ぶ

◇ポイント(2)家庭での保存
・冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は-15℃以下を維持する
・消費期限を守る

◇ポイント(3)調理の下準備
・こまめに手を洗う
・肉・魚は、生で食べる食品から離して調理する
・野菜はよく洗ってから使う
・包丁やまな板などの器具、ふきんは洗って消毒する

◇ポイント(4)調理
・十分に加熱する(中心部分75℃で1分間以上)
・電子レンジを使うときは、均一に加熱する

◇ポイント(5)食事
・食べる前に手を洗う
・清潔な食器を使う
・長時間常温に放置しない

◇ポイント(6)残った食品
・温めなおす時は75℃以上で十分に加熱する
・調理してから時間が経ち、少しでも傷みが疑われる食品は処分する

◆食中毒の原因となる細菌・寄生虫・ウイルス

◇腸管出血性大腸菌
牛や豚などの家畜の腸の中にいる病原大腸菌の1つです。代表的なものとして、O157やO111がよく知られています。肉を生で食べたり、加熱不十分な肉を食べたりすることによって、食中毒を発症します。

◇カンピロバクター
牛、豚、鶏、猫や犬などの腸の中にいる細菌です。この細菌が付着した肉を、生で食べたり、加熱不十分で食べたりすることによって、食中毒を発症します。

◇ノロウイルス
手指や食品などを介して、口から体内に入り、腸の中で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを引き起こします。ノロウイルスに汚染された二枚貝などの食品を、十分過熱しないまま食べたり、汚染された井戸水などを飲んだりして感染するほか、感染した人の手や唾液、ふん便、おう吐物などを介して二次感染する場合もあります。

◇ウエルシュ菌
人や動物の腸管や土壌などに広く生息する細菌です。酸素のないところで増殖し、芽胞をつくるのが特徴です。煮込み料理が原因食品となることが多いです。加熱調理した食品の冷却は速やかに行い、室温で長時間放置しないようにしましょう。

◇寄生虫(アニサキス)
サバ、アジなどの魚介類に寄生します。形は、白色の少し太い糸のように見えます。寄生している生鮮魚介類を生(不十分な冷凍または加熱のものを含む)で食べると、激しい腹痛や吐き気、おう吐などの食中毒症状を引き起こすことがあります。

◇黄色ブドウ球菌
調理する人の手や指に傷があったり、傷口が化膿したりしている場合、食品を汚染する確率が高くなります。食品が汚染されると、菌が増殖し毒素がつくられて食中毒を引き起こします。

◇サルモネラ属菌
牛、豚、鶏、猫や犬などの腸の中にいる細菌です。牛、豚、鶏などの食肉、卵などが主な原因食品となるほか、ペットやネズミなどによって、食べ物に菌が付着する場合もあります。

厚生労働省のYouTube(ユーチューブ)動画もあわせてご覧ください
・「ノロウイルス等の食中毒予防のための適切な手洗い」。
・「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」。
※二次元コードは本紙をご覧ください。

問合せ:保健センター
【電話】572-6111