くらし 市長だより

かつて横浜では、急激な人口増加や高度経済成長の過程において、生活環境や住まいに関する都市課題が顕在化しました。
そうした時代の変遷の中で、自治会・町内会は、その時々の地域課題に向き合い、地域のニーズに応じた活動を展開してきた歴史があります。
現在、約2,800の自治会・町内会が市内全域で活動しており、120万世帯を超える市民の皆様が加入しています。
自治会・町内会は、暮らしやすいまちづくりに欠かすことのできない存在です。
たとえば、住民と行政を結ぶ存在として、地域課題に関する市民の皆様の声を横浜市に届ける役割や、横浜市からの情報や制度などを市民の皆様に伝える役割、そして防犯・防災、まちの美化活動など行政との協働による公共的活動を担っていただいています。
さらに、地域のつながりを支える存在として、子どもや高齢者の見守り活動、地域のお祭りや交流イベントの開催など、多彩な活動を通じ、「地域の絆」を育んでこられました。
「自分たちの住む地域を、自分たちの手でより良くしていく」という想いは、時代を超えて受け継がれてきた横浜の市民力であり、この市民力による、地域に根ざした活動の積み重ねこそが、横浜のまちづくりの礎であると考えています。
横浜市は、こうした自治会・町内会の活動をより一層推進するため、活動費の拡充を進めるほか、新たな支援策も順次導入しています。
大地震などの災害時に、市民の皆様が防災力を発揮できる取組も、さらに加速させてまいります。
今後とも、市民の皆様の安全・安心に寄り添ったまちづくりを、自治会・町内会と力を合わせて進めてまいります。

横浜市長 山中竹春