- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県小田原市
- 広報紙名 : 広報小田原 令和8年1月号 第1281号
◆いのちを守り、子どもたちが育つ新たな力が形に
小田原市長 加藤 憲一
《令和7年を振り返り》
昨年、本市では「小田原市基本構想」を策定し、将来都市像として掲げた「誰もが笑顔で暮らせる、愛すべきふるさと小田原」の実現に向け、新たな取り組みの第一歩を踏み出しました。
また、老朽化によって建て替えが進められていた学校給食センターが稼働を開始し、より安全で安心に、そしておいしい学校給食の提供ができるようになった他、医療と連携した運動療法の仕組みの検討や、見守り支援の開始など、地域課題の解決に向けた公民連携の取り組みも進められてきました。
そして、宮小路や板橋、小田原漁港周辺などのエリアでは、移住者をはじめ若い人たちが、これまでの営みに新たな力を加えることで、かつての隆盛を取り戻しつつあり、それがまち全体の活力にもつながっています。
一方、職員の逮捕や大きな事務ミスが相次ぎ、市民の皆さんからの信頼を大きく損ねることとなりましたこと、心より深くお詫(わ)び申し上げます。今後、市政に対する信頼を一日も早く回復できるよう、全力を尽くしてまいります。
《新たな力の実装へ》
本年は、三つの大きなハード整備が完了します。
まず4月には、保育園と幼稚園の機能を併せ持つ市内初の公立幼保連携型認定こども園「たちばなこども園」が開園予定です。園舎には小田原産の木材をふんだんに用い、子どもが主体的、創造的に、そして伸び伸びと遊べる空間となっている他、園周辺に広がる田畑などを活用することで、地域の豊かな自然に触れることができます。この園で楽しむ子どもたちの姿が想像され、今から開園が楽しみです。
次に5月には、医療・福祉の充実に向け「小田原市立総合医療センター」が開院予定です。重症病床の増床や手術室、個室の増室など、安心した治療を受けることができる環境を整える他、保健・医療・福祉の連携を効果的に展開する「地域完結型医療」の実現を目指しています。また、開院に先駆けて、無痛分娩(ぶんべん)などソフト面でのさまざまな取り組みも導入しています。
三つ目に、交通環境の整備として、神奈川県が進める久野地区と穴部地区を結ぶ都市計画道路城山多古線および小田原山北線のトンネル区間が開通予定です。この路線は、災害時における緊急輸送道路の強化や利便性の向上に寄与することが期待されています。また、新しいトンネルの名称は、市民の皆さんからの公募によって決定される予定です。このトンネルが、多くの皆さんに、親しみと愛着を持って利用されることを願っています。
また、脱炭素の分野では、大型総合病院としては省エネ性能全国最高値となるZEB(ゼブ)レディ認証を、設計段階において取得した新病院が稼働する他「電力地産地消プラットフォーム」が4月に運営開始予定です。これは、事業所、一般住宅、農地などに置かれた太陽光パネルが生み出した電力のうち、自らが消費できない余剰分を集めて市内の他の電力需要家に供給するもので、市域レベルのエリアエネルギーマネジメントとして、全国に先駆けたモデルになるものです。これにより、エネルギーの地域自給が促進され、地域経済の好循環につながることが期待されます。
《第7次小田原市総合計画第1期実行計画の推進》
現在は、新たな将来都市像の実現に向けて、具体的な取り組みを体系的にまとめる「第7次小田原市総合計画第1期実行計画」の策定作業を進めており、令和8年度から令和10年度までの3年間を計画期間として、4月から始動する予定です。
誰もが安心して暮らし続けることのできる支え合いのまち「ケアタウン」の推進や、市民の暮らしを守り、突発的な事案にも即応できる災害に強いまちづくり、誰もが参加しやすい開かれた地域コミュニティ活動の支援、安心して子育てができる環境や教育環境の整備、さらには、小田原の豊かな自然環境を守り育て生かすための地域循環共生圏の構築、地域資源を生かした経済振興など、さまざまな取り組みを実施していきます。
これからも、市民の皆さんと一丸となり、次世代につながる希望に満ちたまちづくりを進めていきます。
本年も、皆さんにとって素晴らしい一年となることを、心からお祈りいたします。
◆市議会のさらなる活性化に向けて
小田原市議会議長 井上 昌彦
《新年を迎えるに当たって》
令和7年は、昭和100年、そして戦後80年を迎えた年となりました。さまざまな場面で話題を呼んだ大阪・関西万博も盛況のうちに閉幕。全国的に企業の賃上げ率や最低賃金も大きく上昇していますが、物価高により、生活が向上しているとは実感しづらい状況にあると思われます。
現在、本市の人口の3割以上が65歳以上となっています。人口減少・少子高齢化が進む中にあっても、本市の豊かな資源を生かして課題や困難を乗り越え、市民の皆さんに「小田原で暮らしていて本当に良かった」と心から感じていただけるよう、市議会の議長として、新年を迎えるに当たり、まちづくりへの思いを一段と強くしたところです。
《新しい施設への期待》
加藤市政の第7次小田原市総合計画の下、この4月から、第1期実行計画として具体的な事業が始まります。
そのような中、待望の新病院「小田原市立総合医療センター」が5月に開院予定です。市議会においても、令和2年度からおよそ3年にわたり特別委員会を設置するなど、以前から動向を注視していたところです。県西地域における医療の中核的な役割を担う市立病院が生まれ変わり、医療人材の育成も含め、総合的、かつ、より高度で専門的な医療を提供できる場となるよう、大いに期待しているところです。
またこの4月から、市内初の公立幼保連携型認定こども園「たちばなこども園」が開園予定です。下中幼稚園・前羽幼稚園を統合し、保育機能と幼稚園機能が備わった本園において、今後、子ども一人一人が、伸び伸びと健やかに成長していくことを願っています。
さらに、昨年4月から、新しい学校給食センターが本格稼働しているところです。
日々、様変わりしている本市の状況について、市議会として行政監視機能を発揮させ、事業の進捗を注視していきます。
《政策立案機能の強化》
市議会には、市の意思を決定する議決機関として、市民の皆さんの思いを市政に反映させていく重要な使命があります。その役割をしっかりと果たし、市議会自ら課題を投げかけ、政策を作り出していくよう、現在「政策立案機能の強化」に取り組んでいます。
総務・厚生文教・建設経済の各常任委員会において、積極的に所管事務調査を行い、市政の課題を明らかにし、その課題に対して執行部に政策提言していきます。
《議会改革の推進》
昨年8月には、専門的な知見の活用により、全国市議会議長会から外部講師を招き、市議会において、地方議会の制度と運営について改めて学ぶ機会を設けました。
また、昨年7月から「議会改革推進委員会」を設置し、市議会内のルールや仕組みを見直しているところです。
今後の市議会において、より良い審査や協議を行うことができるよう、得た知見を活用するとともに、この議会改革推進委員会での検討結果を反映させていきます。
《議員間交流の強化》
社会がより多様化・複雑化している現在、各地方自治体ではさまざまな課題を抱えていますが、その課題には共通する部分も多くあります。そのため、近隣市町と広域で連携を図ることにより、課題の解決につながる場合があります。
そこで、近隣市町や姉妹都市との議員間交流をさらに深め、地域の課題などの情報を共有していくことにより、課題の解決を図っていきます。
市議会では、市内の小学生に対し議場見学会を実施しており、年々参加校が増えています。子どもたちの活発な姿に触れるたびに、小田原の明るい未来を強く感じます。
市議会は、市民の皆さんの幸せを第一に考え、市政のさらなる発展に努めていきますので、今後ともご理解とご協力をお願いします。
新しい年が、皆さんにとって素晴らしい年であるよう、皆さんのご健勝とご多幸を心よりお祈りいたします。
