- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県厚木市
- 広報紙名 : 広報あつぎ 第1461号(2025年12月15日発行)
博物館の学芸員が、あれこれを語り倒すコーナー。
■洞春寺(とうしゅんじ)の瓦
山岡 裕子
山口県山口市にある臨済宗の洞春寺は、戦国大名・毛利元就の墓がある菩提寺(ぼだいじ)です。元亀3(1572年)年に元就の孫の毛利輝元が、安芸国(あきのくに)吉田城内に開基しました。毛利家が山口に移ったことに従い、明治4(1871)年に現在の場所に移ってきました。
この地には、室町時代に現在の山口県を中心に勢力を誇った大内家の菩提寺があり、山門、観音堂共に室町時代の建築で国の重要文化財に指定されています。写真の瓦は近年修理された際に出た軒瓦(のきがわら)で、左側の「小巴(こどもえ)」には毛利家の家紋の一文字三星が、「剣」と呼ばれる瓦の波部分の正面には、蓮の花と思われる模様が入っています。
博物館では、1月24日から毛利氏との歴史的つながりをひもとく特別展「寿 ―毛利家と共に―」を開催します。ぜひご覧ください。
※写真は本紙をご覧ください。
問合せ:あつぎ郷土博物館
【電話】225-2515
