文化 地域の元気が海老名の元気 えび人EBIBITO vol.95

■今月のえび人　馬場伸一(ばばしんいち)さん(国分寺台在住・72歳)
海老名市民吹奏楽団設立メンバー。昨年までの約30年間、同楽団団長を務めた。現在のパートはオーボエ。海老名市文化芸術協会副会長も務める。座右の銘は「継続は力なり」。

▽みんなで楽しむ音楽を次世代につなぐ
馬場さんは働きながら楽器の個人レッスンを受けてきたほど大のクラシック音楽好き。運よく合格したという東京藝げい術大学別科ではクラリネットを習得しました。その頃の縁が、楽団の立ち上げに結びついています。「団員のほとんどが吹奏楽の経験者で、私みたいな出身は珍しいんですよ。少しずつ、みんなで仕事を分担する体制ができてきて、私はそこに乗っかっていただけなんです」
立ち上げから約40年。親の介護と仕事の両立に追われた時期もありました。「みんなの音が合って、バーンとなった時の感覚は一人では味わえないですよ。みんなとやった方が断然楽しい。だからみんなも来る。この環境を作ることが我々の仕事です」
「音楽に勝敗はないと思う。だからコンクールは絶対に出ない」と、静かに熱い信念をにじませる馬場さん。響き合う音色と体感する楽しさを、これからも未来につないでいきます。