- 発行日 :
- 自治体名 : 新潟県小千谷市
- 広報紙名 : 広報おぢや 2025年12月号
フレイルは社会全体の病です。老若男女全ての市民の健康と幸せ無くして防げません。このコーナーでは、健康に役立つ情報を幅広くお届けします。
■むせないで食べよう
JA新潟厚生連小千谷総合病院 リハビリテーション科
言語聴覚士 栗本由貴子さん
▽嚥下(えんげ)のフレイルとは
飲み込みに関わる能力が弱まることを「嚥下のフレイル」と言います。また、歯の喪失や会話の機会の減少、口のまわりの筋肉の低下により、咀嚼(そしゃく)能力や滑舌(かつぜつ)が低下し、食事中に食べこぼしたり、むせたりすることを「オーラルフレイル」と言います。
オーラルフレイルは、食欲低下や食の偏りにつながります。そして、体力や筋力の低下を招き、かむ力や舌の動きが悪化するようになります。食べる量が少なくなり栄養状態が悪化すると、飲み込みに関する筋力が低下し、やがて全身のフレイルへつながりやすくなります。
食べることに関わる機能の低下を防ぐことで、全身のフレイルへの進行をある程度抑えることができます。
▽嚥下のフレイル予防
飲み込みに関する簡単なチェックをしてみましょう。
(1)「パ」「タ」「カ」をそれぞれ10回ずつ素早く声に出して言ってみましょう。
(2)「あ~」と10秒以上声を出しましょう。
(3)唾液を30秒間で3回以上飲み込みましょう。
(1)~(3)ができなかった方や心配があった方は、次の練習を試しましょう。
A「パンダの宝物」「べろは宝」をそれぞれ3回ずつ言いましょう。
Bペットボトルに水を入れて、ストローでやさしく長く吹きましょう。
C手の平をおでこにあて、5秒間押し合いましょう。のど仏のあたりに力が入る感じで行ってみましょう。
▽運動と会話を取り入れよう
日常的に運動習慣を取り入れ、身体機能を維持するとともに、肩や頬の筋肉をほぐしましょう。家族や友人と一緒に食事をとることもおすすめです。会話は口腔機能の維持にもなります。
問い合わせ:健康・子育て応援課健康増進係
【電話】83-3640
