健康 健康ミニ講座

■機能性ディスペプシア機能性
ディスペプシア(FD)とは、検査を行っても異常がないにもかかわらず、慢性的に心窩部痛(しんかぶつう)(みぞおちの痛み)や胃もたれなどの症状がある疾患です。症状を訴えて病院を受診した患者さんの5割程度が機能性ディスペプシアであるとも報告されています。原因としては、胃・十二指腸運動能異常のほか、内臓知覚過敏、心理社会的因子、遺伝、ライフスタイルなどが関わっていると言われています。
機能性ディスペプシアと診断するには、胃癌・食道癌・膵癌などの悪性疾患のほか、逆流性食道炎、胃・十二指腸潰瘍(かいよう)、胆嚢炎(たんのうえん)・膵炎などの炎症性疾患、糖尿病などの代謝内分泌疾患などの除外が必要であるため、内視鏡検査をはじめ必要な検査を行います。生活習慣指導、食事療法、薬物治療などで慢性的な痛みをとります。症状のある方はお近くの病院へご相談ください。

高岡市民病院消化器内科医師 田畑和久