くらし 令和7年度6月補正予算 能美市の予算と施策(1)

令和7年第2回能美市議会定例会で補正予算案が可決されました。
今年度当初予算は編成時期が市長選挙と重なったため、一般会計については経常的経費を中心とした「骨格予算」として編成されています。
今回の補正予算では、事業・施策の7本柱と5つの方針・目的のもと、更なる「移住定住の促進」につながるよう新たに政策的経費を盛り込み予算編成を行いました。

■5つの方針・目的
○防災減災対策の強化
過去の災害を教訓に、市民の生命と財産を守ることを最優先に、安全・安心な生活のため、国・県の協力を得ながら防災減災対策を更に強化します。

○インクルーシブシティの深化
これまでの取り組みをしっかりと評価するとともに、強みである市民力・地域力にデジタル技術を活用し、地域共生社会の実現および自然動態の増進を図ります。

○知名度・魅力度の向上
ウェルビーイングの向上を推進し、地域ブランドの確立に向け、引き続き取り組んでいきます。

○エコシティ能美を創造
カーボンニュートラルを目指すことを宣言した自治体として、地球温暖化対策実行計画に掲げた2030年度の目標達成に向け、市民、事業者、行政が連携して脱炭素社会を実現するとともに、自然景観を守り、農業の振興を図ります。

○持続可能な行財政改革
市制二十周年を迎えた令和7年度を機に、全ての事業・施策を見直しスクラップandビルドを重ね持続可能な能美市を目指します。

■【一般会計歳入・歳出】
(単位:百万円)

■重点事業
○能美市役所本庁舎防災・機能強化事業(8億7,400万円)
本庁舎地下1階の電源設備等が手取川洪水浸水想定区域であるとともに、経年による更新時期を迎えていることから、本庁舎北側に新たな庁舎を増築し、電源設備等を1階に移設・更新します。
また2階は里山の四季を楽しめる市民の憩いの場、相談コーナーやデジタル時代に対応したコワーキングスペースなど多用途に活用するほか、大規模災害時には、外部からの応援職員や支援物資の受け入れ施設として活用します。
さらに根上総合文化会館から教育委員会を本庁舎3階へ移転し、災害時の業務継続と災害対応力の強化を図り、フリーアドレス化による執務スペースの有効活用と業務の効率化に取り組みます。

○能美市立病院~今後の在り方に向けて~(3,050万円)
施設老朽化や経営状況、人材不足の課題解決に向け、令和8年4月から介護老人保健施設「はまなすの丘」を能美市立病院内に移設し、今後の施設改修費に係る経費の削減や、病院と介護老人保健施設での医師等の兼務による人材の有効活用を図ります。移設に向けて施設基準等を満たすために必要となる施設・設備等の改修を実施します。
また新たに「能美市立病院在り方検討委員会」を立ち上げ、新築の可能性も視野に入れながら、地域医療体制と能美市立病院の将来について幅広い観点から検討します。

○能美根上駅周辺活性化整備事業(6,200万円)
能美根上駅前広場に能美電車両を移設し、車内に無人店舗を整備するなど駅周辺の利便性を高めるとともに賑わいを創出します。

○能美根上駅にぎわい事業(150万円)
能美根上駅旧駅務室に整備するカフェおよび駅前広場に移設する能美電車両を活用した無人店舗オープンにあわせて、にぎわいイベントを実施します。

○屋外掲示板設置事業(700万円)
能美根上駅に壁掛け式の屋外掲示板を設置し、能美市や市内企業の魅力を発信し、人財確保につなげます。

○行財政改革推進検討事業(865万円)
市制施行二十周年を迎え、本市が30年、50年と成長し続けられるよう、全庁の業務について総点検を行い、業務の適正化・効率化につなげます。

■防災減災対策の強化
▼大雨災害や地震被害を教訓に
○指定避難所環境整備事業(730万円)
災害発生時に円滑に避難所を開設できるよう、避難所にキーボックスを設置するほか、夜間の安全確保のため、蓄電式発電機などを整備します。
(指定避難所数:25か所)

○災害対応力強化事業(225万円)
災害対応力強化に向け、外部からの応援職員などの受け入れに係る受援計画を見直し、通信の途絶への備えとして衛星携帯電話を整備します。

○防災行政無線設備追加整備事業(2,787万円)
津波避難エリア滞在者に対して津波警報等を確実に周知できるよう、根上海岸沿いに防災行政無線設備の追加整備を行います。

○災害時車両避難場所整備事業(5,000万円)
災害時において不足する車両避難場所を拡充するため、指定緊急避難場所である辰口運動公園の車両避難場所の拡張整備を行います。

▼ハード事業
○市道改良事業(緊急自然災害防止対策)(400万円)
道路の事前防災を強化するため、市道下徳山辰口線の道路法面における湧水箇所の発生要因を把握し、効果的な排水対策を講じるための調査設計を実施します。

○防災センター施設改修事業(309万円)
消防職員(指令員)の適切な職場環境を整えるため、仮眠室増設、シャワー室や女性専用施設新設などの改修工事を行うにあたり、工事設計業務を行います。

○消防施設等整備事業(255万円)
火災や災害時の水利確保に向けて耐震性貯水槽の新規整備にかかる工事実施設計、測量を行います。
(設置場所:末信町公民館)