- 発行日 :
- 自治体名 : 福井県越前町
- 広報紙名 : 広報えちぜん 令和7年11月号
[基本情報]
・大正14年に朝日村立丹生実科高等女学校開校。昭和23年に県立丹生高等学校開校。同窓生約18000人。
・全日制普通科1学年約110人。生徒の約7割が進学。
・令和6年度の主な進学先は、金沢大、福井大、福井県立大、上越教育大、明治大学、國學院大、立命館大、関西学院大、龍谷大、京都産業大、山梨学院大、仁愛大、福井医療大、仁愛女子短大、福井県立看護専門学校など。主な就職先は、福井村田製作所、信越化学工業、鯖江村田製作所、(株)アイシン福井、福井めがね工業など。
平成19年度から始まった中高一貫教育も今年で19年目を迎えました。また近年では町内の中学生だけでなく、町外や県外からも多くの生徒が進学しています。町の将来を見据え、未来を担う子どもたちが安心して学べる丹生高校の教育活動についてご紹介します。
■学びの特色
丹生高校では以下の「スクールミッション」のもと、生徒たちに3つの力を育むことを目標として教育活動を行っています。さらに、生徒の主体的な学習活動や学び合い、教え合いにより学力の向上を図り、生徒一人ひとりのさまざまな進路実現に向け、丁寧に全校体制でサポートします。
◇使命「スクールミッション」
町内唯一の県立学校としてさまざまな教育活動を通して、「自律・協働・創造」の3つの資質・能力の育成を図る。
また、地域の課題を探究したり、部活動等の課外活動を通して、自身の未来を創造したりしながら、これからの地域・社会の未来をデザインすることができる人材の育成を図る。
中高一貫連携クラスを中心に、町内小中学校や地元企業との連携・協力をさらに進め、地域の活性化に大きく貢献できる学校を目指す。
◇育む力「グラデュエーション・ポリシー」
[自律]自ら考え、判断し、行動する
[協働]さまざまな考え方や違いをよりよく調整し、多様性を受け入れながら周囲と協働する
[創造]自分の未来を創造し、その未来に向けて行動することができる
■丹生高校の特色の一つである中高一貫教育について
(1)中高一貫教育のメリットについて
「高一クライシス」と呼ばれる高校進学に伴う環境の変化による精神面の不調が生じないよう、中学3年生から連携生徒の交流を始めます。また、高校で学ぶ内容を中学3年生の3学期から、発展的な学習として、先取りで実施しています。意欲の高い仲間と4年間学ぶことで、自分の能力をさらに伸ばすことができます。このように、安心して学校生活を過ごすことができることがメリットの一つです。
(2)中学三年生から探究活動が始まります
丹生高校には「探究科」はありませんが、他の高校に比べても早い時期から探究的な活動を進めています。具体的には、連携クラスの1・2年生が協力して「越前町」についての課題を研究し、毎年2月に町長に研究成果を報告しています。
連携中学3年生は、その準備として、サマースクールやウインタースクール、土曜講座で探究的な学びを行い、高校での探究的な学びがスムーズに行えるよう準備を進めています。予測困難なこれからの時代を生き抜くためには、答えのない課題に対して、多様な他者と協働しながら目的に応じた納得解を見いだすことができるかが、とても重要になってきます。丹生高校の連携クラスは、他のクラスや他の学校に先駆けて探究活動を進めています。
(3)進学実績
中高一貫連携クラスの生徒の多くが地元を中心とした国公立大学への進学を希望しています。中学3年生からの4年間の計画的な進路指導や個別学習により、大学進学者の約半数が国公立大学に合格するなど高い合格実績をあげています。近年では、探究活動など、課外活動を活用して総合型選抜で受験を目指す生徒や、難関大学進学を目指す生徒もいます。卒業後は地元に戻り、教員や警察官、地方公務員になるなど、ふるさとを担う人材として活躍しています。
