- 発行日 :
- 自治体名 : 福井県美浜町
- 広報紙名 : 広報みはま 令和7年5月号 No.652
美浜1号機:廃止措置中(平成29年4月19日~)
美浜2号機:廃止措置中(平成29年4月19日~)
美浜3号機:第28回定期検査中(令和7年3月2日~)
■関西電力(株)の使用済燃料対策ロードマップが杉本福井県知事に容認されました
関西電力(株)は、日本原燃(株)六ヶ所再処理工場が竣工時期を2年延期したことを踏まえ、使用済燃料対策ロードマップ(以下、ロードマップ)」の見直しを行いました。町や議会、福井県は令和7年2月にロードマップ見直しに係る報告を受けています。(令和7年広報みはま4月号でお知らせ済み)
このロードマップについて、3月24日に、関西電力(株)の森社長と面談した杉本知事は、「見直した工程表は実効性があると判断したい」と述べ、ロードマップを容認する考えを示しました。
■美浜発電所3号機第28回定期検査で実施する工事等について
本年3月に原子炉を停止した美浜3号機では、現在、定期検査が行われています。(令和7年広報みはま4月号でお知らせ済み)
今回の定期検査では、主要工事や設備の保全対策として、「1次系配管(加圧器逃がしライン)取替工事」や「2次系配管の点検」等が実施されます。今月号では、この内容についてお知らせします。
第28回定期検査の作業工程
■1次系配管(加圧器逃がしライン)取替工事
国外の沸騰水型(BWR)プラントにおいて、芯金(※)を使用して加工した配管の内面で応力腐食割れが発生した事象を踏まえ、予防的な保全として1次冷却材系統につながる配管のうち、曲げ金型で芯金を使用し加工した配管を、改良した曲げ金型で芯金を使用せずに加工した配管等に取り替える。
※配管を曲げる加工の際に、局所的な変形を抑制するために内部に差し込む金具
※取替範囲概略図、曲げ加工方法については、本紙をご覧ください。
■2次系配管の点検
関西電力が定めた「2次系配管肉厚の管理指針」に基づき、2,504カ所の点検対象部位のうち、282カ所について、超音波検査(肉厚測定)を実施します。あわせて、高圧排気管(高圧タービンから湿分分離加熱器までの配管)の直管部32カ所について、配管内面から目視点検を実施し、配管内面に減肉が認められれば、追加で超音波検査を実施します。
2次系配管肉厚の管理指針に基づく超音波検査(肉厚測定)部位
■2次系配管の取替
過去の点検において減肉傾向が確認された部位9カ所、配管取り換え時の作業性を勘案した部位43カ所、今後の保守性を考慮した部位76カ所、合計128カ所を耐食性に優れたステンレス鋼または低合金網の配管に取り替えます。
※図は、本紙をご覧ください。
▽取替理由
(1)過去の点検で減肉傾向が確認されているため計画的に取り替える箇所(9カ所)
炭素鋼⇒ステンレス鋼3カ所 低合金鋼5カ所
ステンレス鋼⇒ステンレス鋼1カ所
(2)配管取り替え時の作業性を勘案して取り替える箇所(43カ所)
炭素鋼⇒ステンレス鋼4カ所 低合金鋼32カ所
ステンレス鋼⇒ステンレス鋼7カ所
(3)今後の保守性を考慮して取り替える箇所(76カ所)
炭素鋼⇒ステンレス鋼20カ所 低合金鋼56カ所